2001 Fiscal Year Annual Research Report
好冷細菌ゲノムの全塩基配列解読と低温適応に関与する遺伝子の解析、好冷酵素の開発
Project/Area Number |
13556014
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
江崎 信芳 京都大学, 化学研究所, 教授 (50135597)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 英 ドラゴンジェノミクス(株), 取締役副社長
三原 久明 京都大学, 化学研究所, 助手 (30324693)
栗原 達夫 京都大学, 化学研究所, 助手 (70243087)
山下 裕兄 ドラゴンジェノミクス(株), プロジェクトマネージャー
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Keywords | 好冷細菌 / 好冷菌 / 低温菌 / Acinetobacter / Shewanella / 宿主ベクター系 / 低温活性酵素 / 脂質分解酵素 |
Research Abstract |
1. シベリアの永久凍土から単離した好冷細菌Acinetobacter sp. DWC6を宿主とするベクターを構築した。プラスミドpWH1266から、Acinetobacter属で機能するoriを含むDNA断片を切り出し、これをpUC118、pBR322に組込み、大腸菌とAcinetobacter sp. DWC6の両者で複製可能なシャトルベクター(それぞれpUAE1、pBAE1)を構築した。エレクトロポレーションの条件を至適化し、pUAE1を用いた場合、3XlO^6pfuの効率でAcinetobacter sp. DWC6を形質転換する方法を確立した。得られた形質転換体は、4℃でアンピシリンを含む培地に生育し、アンピシリン耐性遺伝子が低温環境においても選択マーカーとして機能し、プラスミドが安定に保持されることが示された。 2. Acinetobacter sp. DWC6が生産する脂質分解酵素の特性を明らかにした。本菌は、大豆油などのトリグリセリドを、低温で効率よく分解した。培養上清から部分精製したリパーゼは4℃において、至適温度である20℃における活性の57%の活性を示した。本酵素は8-16の炭素鎖長のアシル基をもつエチルエステルに広く作用した。 3. 南極海水から単離した好冷細菌Shewanella sp. AclOを4℃と16℃で培養し、菌体に含まれるタンパク質を二次元電気泳動で解析した結果、4℃で特異的に発現するタンパク質が見いだされた。N末端アミノ酸配列解析を行い、さらに遺伝子の構造を調べた結果、Iron-regulated protein Aとの相同性が示された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Suzuki, Takeshi et al.: "Cold-active lipolytic activity of psychrotrophic Acinetobacter sp. strain No.6"J.Biosci.Bioeng.. 92(2). 144-148 (2001)
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[Publications] Suzuki, Takeshi et al.: "A cold-active esterase with a substrate preference for vinyl ester from a psychrotroph, Acinetobacter sp. strain no.6"J.Mol.Catal.B-Enzym.. 16. 255-263 (2002)