2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13556036
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
西村 拓 東京農工大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (40237730)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 憲司 東京農工大学, 農学部, 助教授 (40192083)
渡邊 裕純 東京農工大学, 大学院・農学研究科, 助手 (80323757)
加藤 誠 東京農工大学, 農学部, 教授 (50015096)
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Keywords | 乾燥密度 / 不均一 / 飽和透水係数 / 負圧浸入計 / スケーリング / 化学物質移動 / 不飽和透水係数 |
Research Abstract |
1.東京農工大学FS(クロボク)、石垣島(マージ)など異なる地質、土壌のサイトで負圧浸入計試験を行い飽和・不飽和透水係数データの蓄積ならびに、測定精度の評価を行い、シリンダーインテーク法やコア法による透水性データとの差異を検討した。得られた知見は、不飽和地盤の挙動と評価(地盤工学会、H16年度出版予定)に整理した。 2.土壌の物理性分布の典型的な例として、慣行耕起農地、不耕起農地(水田、畑地)において、物質移動のモニタリングを行った。結果は、H16年度農業土木学会大会で発表する予定である。 3.1.のサイト他で採取した試料についてマルチステップ法、吸引法などを適用し、土壌の水理学的性質を決定し、負圧浸入計の測定結果との比較を行った。 4.Hydrusを用いた逆解析法による負圧浸入計データの解析について検討を行った。 5.乾燥密度を用いた透水係数のスケーリングを行い、原位置における乾燥密度推定システムと連携させることにより原位置透水性分布推定システムを構築する。システムの検証は、1.、2.で測定・蓄積したデータを使用する。現在、投稿のための成果とりまとめを行っている。 6.Hydrusを用いた逆解析で決定した土壌の物理性を用いて、農地からの化学物質流出シミュレーションを構築した。農薬の地表水、地下水への流出については、茨城県におけるモニター結果と現地の土壌を対象にしたシミュレーション結果はよく合致した。検討した結果を日本農薬学会大会で発表した。 7.土壌中の化学物質移動実験を行い、土壌の水分量に多寡に応じて、化学物質の移動様式が異なることを明らかにした。これは、物理性分布が土壌中の物質循環(移動)に大きく寄与することを示唆するものである。結果は、H15年土壌物理学会においてポスター発表を行い、ポスター賞を受賞した。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] K.WIJAYA, T.NISHIMURA他: "Field Estimation of Soil Dry Bulk Density Using Amplitude Domain Reflectometry Data"土壌の物理性. 97(印刷中). (2004)
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[Publications] K.WIJAYA, T.NISHIMURA他: "Estimation of Dry Bulk Density of Soil Using Amplitude Domain Reflectometry Probe"土壌の物理性. 95. 63-74 (2003)
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[Publications] 郭玉文, 加藤 誠, 西村 拓, 鈴木創三: "黄土のコラプス沈下特性に関するレオロジー的考察"農業土木学会論文集. 225. 25-32 (2003)
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[Publications] Nishimura, T.他: "Measurement of near saturated hydraulic conductivity in situ"Proceedings of 2^<nd> Asian Conference on Unsaturated soils. 第2回. 375-378 (2003)
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[Publications] Nishinmra, T., K.Wijaya: "Estimation of soil physical properties by using dielectric constant data"Proceedings of THE SECOND SEMINAR OF JSPS-DGHE CORE UNIVERSITY PROGRAM. 第2回. 42-49 (2003)
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[Publications] Tournebize, J.H., Watanabe et al.: "Pesticide Transfer in Paddy Field : Tracer simulation vs.Experiment"第29回日本農薬学会大会講演要旨集. 第29回. 102 (2004)
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[Publications] Nishimura, T.: "Sustainable Agriculture in Rural Indonesia"Gadjah Mada University Press (Indonesia). 461(8) (2003)