2001 Fiscal Year Annual Research Report
イヌヘルペスウイルスをベクターとする犬原虫感染症の多価生ワクチンの開発
Project/Area Number |
13556049
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
玄 学南 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 助教授 (10292096)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土屋 耕太郎 (財)日本生物科学研究所, 主任研究員 (70207405)
井上 昇 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 講師 (10271751)
横山 直明 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 講師 (80301802)
河本 麻里子 動物衛生研究所, 研究官
岩田 晃 (財)日本生物科学研究所, 主任研究員 (70193745)
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Keywords | バベシアギブソニ / ネオスポラ / イヌヘルペスウイルス / ベクターワクチン / cDNAライブラリー |
Research Abstract |
本研究はイヌヘルペスウイルスをベクターとする犬原虫感染症の多価生ワクチンを開発し、犬原虫感染症を予防することを最終目的とし、以下のような基本手順で実施していく。 1)バベシアギブソニのメロゾイトとネオスポラのタキゾイトよりmRNAを抽出し、これらを鋳型としてcDNAを合成し、ファージベクターに挿入することによりcDNAライブラリを作製した。 2)主要免疫原性タンパク質の同定と感染防御能の検討。 3)感染防御に関わる遺伝子の検索とクローニング。 4)感染防御遺伝子を発現する組換えイヌヘルペスウイルスの構築。 5)犬における組換えワクチンの感染防御効果の検討。本年度に得られた主な成績は以下の通りである。 1)バベシアギブソニのメロゾイトとネオスポラのタキゾイトよりmRNAを抽出し、これらを鋳型としてcDNAを合成し、ファージベクターに挿入することによりcDNAライブラリを作製した。 2)抗バベシアギブソニP50、P18及び抗ネオスポラP43、P36のモノクローナル(Mab)を作製した。 3)Mab或いは感染血清をプロープとして、cDNAライブラリーをイムノスクリーニングし、バベシアギブソニP50、P30、P18タンパク質とネオスポラP43、P36タンパク質をコードする遺伝子をクローニングした。 4)P50、P30、P18タンパク質はバベシアギブソニ原虫の主要抗原であり、また、P43、P36タンパク質はネオスポラ原虫の主要抗原であることを確認した。 5)バベシアギブソニ原虫のSCIDマウス感染モデルを作製した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Fukumoto, S., et al.: "Identification and expression of a 50-kilodalton surface antigen of Babesia gibsoni and evaluation of its diagnostic potential in an enzyme-linked immunosorbent assay"J. Clin. Microbiol. 39・7. 2603-2609 (2001)
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[Publications] Fukumoto, S., et al.: "Development of a polymerase chain reaction method for diagnosing Babesia gibsoni infection in dogs"J. Vet. Med. Sci. 63・9. 977-981 (2001)
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[Publications] Nishikawa, Y., et al.: "Expression of canine interferon-gamma by a recombinant vaccinla virus and its antiviral effect"Virus Res.. 75・2. 113-121 (2001)
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[Publications] Nishikawa, Y., et al.: "Prevention of vertical transmission of Neospora caninum in BALB/c mice by recombinant vaccinia virus carrying NcSRS2 gene"Vaccine. 19・13. 1710-1716 (2001)
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[Publications] Nishikawa, Y., et al.: "Protective efficacy of vaccination by recombinant vaccinia virus against Neospora caninum infection"Veccine. 19・11. 1381-1390 (2001)
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[Publications] Fukumoto, S., et al.: "Morphological changes of Babesia gibsoni grown in canine red blood cellsubstituted severe combined immune deficiency mice"J. Parasitol.. 86・5. 956-958 (2000)