2002 Fiscal Year Annual Research Report
インターフェロン・タウ活性を利用した感染抵抗性動物の作出
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13556050
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Research Institution | THE UNIVERSITY OF TOKYO |
Principal Investigator |
今川 和彦 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (00291956)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮沢 孝幸 大阪大学, 微生物学研究所, 助手 (80282705)
遠矢 幸伸 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (20180119)
酒井 仙吉 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (80114487)
泉対 博 独立行政法人農業技術研究機構, 動物衛生研究所, 室長(研究職)
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Keywords | インターフェロン・タウ / Live Vector / エンハンサー / プロモーター / コアクチベーター / フォーミーウイルス / HIV / 感染防御 |
Research Abstract |
インターフェロン・タウ(INFτ)遺伝子の低濃度・持続性発現のために、INFτ遺伝子の上流域の解析を引き続き行った。当初、この解析にヒト絨毛性ガン細胞培養系を用いながら行った結果、プロモーター領域よりもエンハンサー領域に結合する核タンパクAP-1が、INFt遺伝子の発現を制御していることが分かった。しかし、シバヤギのトロホブラスト細胞株で解析すると、プロモーター領域のEts-2がより重要なことが判明した。さらに、コアクチベーターCBPの関与も証明したが(Xu et al. Mol. Reprod. Dev.2003,In Press)、低濃度・持続的発現を実現するまでには至らなかった。 そこで、フォーミーウイルス(FV)遺伝子の発現・導入ベクターを開発し、INFτ遺伝子を導入した、いわゆるLive Vectorの開発とその評価系を確立した。すなわち、INFτ-ヒトFV(Live Vector)をマクロファージ細胞にトランジェント、スティブル・トランスフェクション法にて導入し、INFτの発現を確認した。その後、nef領域にGFPを導入したHIVプラスミドを構築し、それをHeLa細胞に感染させることによってHIVのウイルス粒子を産生した。そのウイルス粒子を先のINFτ発現細胞に感染させたところ、HIVの感染を効率的に減少させることができた(JVMSに投稿、現在改訂中)。そのため、INFτ-FVはLive Vectorとして有用性が高いことが判明した。現在、INFτの発現強度とHIVの感染防御について検討中である。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Fujii, その他: "Inhibition of HIV-1 infection to human T-cell line by IFN-tau gene expression transduced with human spumavirus"Biochemical and biophysical research communications. (In revision). (2003)
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[Publications] Xu, その他: "Involvement of coactivactor CBP in the regulation of conceptus IFNτ gene expression"Molecular Reproduction and Development. (In Press). (2003)
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[Publications] Nagaoka, その他: "Expression of a chemokine, interferon-gamma-inducible protein 10 kDa, is stimulated by IFN-τ in the ovine endometrium"Biology of Reproduction. (In Press). (2003)
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[Publications] Suda, その他: "Long-term selection for small body weight in Japanese quail : Direct selection response from 60 to 65th generations"Journal of Poultry Science. 39. 274-284 (2002)
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[Publications] Suda, その他: "Prediction of pregnancy in Shiba goats : mathematical analysis using plasma amino acid concentrations"Journal of Reproduction and Development. 48. 523-529 (2002)
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[Publications] McGuire, その他: "Regulation of endometrial granulocyte macropharge colony stimulating factor (GM-CSF) in the ewe"Domestic Animal Endocrinology. 23. 383-396 (2002)
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[Publications] 今川 和彦: "生殖科学(佐藤英明 編)"朝倉書店. 250 (2003)