2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13557010
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
武田 俊一 京都大学, 医学研究科, 教授 (60188191)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 大介 キリンビール株式会社, 基盤技術研究所, 研究員
山添 光芳 京都大学, 医学研究科, 助手 (00284745)
園田 英一朗 京都大学, 医学研究科, 助教授 (50281093)
|
Keywords | 相同DNA組み換え / DNA修復 / チェックポイント / DT40細胞 / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
ニワトリBリンパ細胞株では高い頻度で標的組み換えがおこる。我々の研究目的はこの高効率の相同DNA組み換えの分子レベルでのメカニズムを明らかにすることにある。以下に我々の研究業績を3項目にわけて説明する。 (1) Rad51パラログの機能解析 相同DNA組み換えは、生殖細胞が減数分裂するときに起ることが知られている。我々は細胞分裂のときにDNA複製に伴う損傷を修復するために、相同DNA組み換えがおそらく数十回/分裂の頻度で起っていることを示した。相同DNA組み換えは、少なくとも十数種類のタンパク分子(RAD52エピスタシスグループと呼ぶ)によって進行する。そのなかで中心的な役割をもつ分子が大腸菌のRecAホモログであるRad51である。さらにRAD52エピスタシスグループのなかにはRad51パラログ分子(Rad51と構造が似た分子)が合計5種類(Rad51B、Rad51C、Rad51D、XRCC2、XRCC3)存在する。我々は、これらの各ノックアウト細胞を作製し、これらがRad51の補助因子として機能することと、これらの分子が標的組み換えに必須であることを示した。 (2) Rad51パラログとRad52の機能の相補性 Rad52は、酵母では相同DNA組み換えでもっとも重要な機能をもつが、マウスやニワトリではRad52欠損では異常な表現型がほとんど顕われない。我々は、XRCC3欠損細胞よりRad52/XRCC3 2重欠損細胞がはるかに強い異常が出現することから、(i)Rad52は高等真核細胞で重要な機能をもつこと、(ii)ただしRad52の機能はRad51パラログのそれとオーバーラップしているために、Rad52が欠損してもほとんど異常が発現しないことの2点を解明した。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] M.Takata: "Chromosome instability and defective recombinational repair in knockout mutants of the five Rad51 paralogs"Mol.Cell.Biol.. 21. 2858-2866 (2001)
-
[Publications] A.Fujimori: "Rad52 partially substitutes for the Rad51 paralog XRCC3 in maintaining chromosomal integrity in vertebrate cells"EMBO J. 20. 5513-5520 (2001)
-
[Publications] Sale, J.E.: "Ablation of XRCC2/3 transforms immunoglobulin V gene conversion into somatic hypermutation"Nature. 412:9. (2001)
-
[Publications] T.Fukushima: "Genetic analysis of the DNA-dependent protein kinase reveals an inhibitory role of Ku in late S-G2 phase DNA double-strand break repair"J. of Biological Chemistry. Vol.276. 44413-44418 (2001)
-
[Publications] M.Takata: "Conserved domains in the chicken homologue of BRCA2"Oncogene. (in press). (2001)
-
[Publications] E.Sonoda: "Scc1/Rad21/Mcd1 is required for sister chromatid cohesion and kinetochore function in vertebrate cells"Developmental Cell. Vol.1. 759-770 (2001)