2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13557083
|
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
小島 至 群馬大学, 生体調節研究所, 教授 (60143492)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
張 有青 群馬大学, 生体調節研究所, 助手 (10302499)
野島 美久 群馬大学, 医学部, 教授 (90201699)
|
Keywords | 腎尿細管 / 再生医学 / アクチビン / フォリスタチン |
Research Abstract |
まず一過性腎虚血・再灌流後の腎尿細管壊死の病態におけるアクチビンとそのアンタゴニストであるフォリスタチンの発現を検討した。虚血・再灌流後にアクチビンの発現は24時間後をピークとする増加を示した。アクチビン受容体の発現には変化を認めなかった。これに対してアクチビンのアンタゴニストであるフォリスタチンは鏡像的な変化、すなわち減少を示した。すなわち虚血・再灌流後にアクチビン作用が増強していることが推定された。そこで、このアクチビンの作用をうち消すべく、フォリスタチンの静脈内投与を行い、虚血・再灌流後の腎組織の変化を検討した。その結果、再灌流時にフォリスタチンを静注すると尿細管の組織障害が軽減し、尿細管細胞のアポトーシスが減少した。さらに尿細管細胞のDNA合成が増加した。虚血・再灌流後に認められるBUNやクレアチニンの増加も有意に減少し、腎障害が軽減されることが確認された。逆に再灌流時にアクチビンを投与すると尿細管の組織学的所見は悪化し、腎障害は増悪した。これらの結果から、虚血・再灌流後に尿細管で発現するアクチビンは腎障害を悪化させる要因の一つになっており、その作用を中和すべくフォリスタチンを投与すると、腎障害が軽減され尿細管の再生が促進されることが明らかになった。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] Maeshima, A., Zhang, Y.Q., Nojima, Y., Naruse, T., Kojima, I.: "Involvement of the activin-follistatin system in tubular regeneration after renal ischemia in rats"J. Am. Soc. Nephrol.. 12. 1685-1695 (2001)
-
[Publications] Maeshima, A., Nojima, Y., Kojima, I.: "The role of the activin-follistatin system in the developmental and regeneration processes of the kidney"Cytokine and Growth Factor Reviews. 12. 289-298 (2001)
-
[Publications] Kojima, I., Maeshima, A., Zhang, Y.Q.: "Role of the activin-follistatin system in the morphogenesis and regeneration of the renal tubules"Mol. Cell. Endocrinol.. 180. 179-182 (2001)