2002 Fiscal Year Annual Research Report
「二因子」遺伝モデル動物の解析による糖尿病発症の危険度判定ツールの開発
Project/Area Number |
13557091
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
堀川 幸男 群馬大学, 生体調節研究所, 助教授 (10323370)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
正 公枝 群馬大学, 生体調節研究所, 教務員 (40201561)
武田 純 群馬大学, 生体調節研究所, 教授 (40270855)
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Keywords | カルパイン10 / カルパイン3 / 2型糖尿病 / トランスジェニックマウス / ノックアウトマウス |
Research Abstract |
2型糖尿病のような多遺伝子疾患は複数の遺伝子さらには環境因子が複雑に絡まりあって病気の発症に関係している。世界で最初に同定された2型糖尿病感受性遺伝子カルパイン10は第15番染色体上のNIDDM3効果が付加されることにより発症リスクが増強する。我々はこのNIDDM3遺伝子座にカルパイン3があることに注目し解析を始めた。そこで膵β細胞および骨格筋でカルパイン10(ヒト2番染色体)とカルパイン3(ヒト15番染色体)を各々特異的に発現するトランスジェニックマウスを作成中である。先ずアデノウィルス発現系で膵β細胞と骨格筋に特異発現を確認できた2種類のトランスジーンを獲得した。現在膵β細胞、骨格筋特異的にカルパイン10を過剰発現させたマウスは、F2を獲得している。カルパイン3発現コンストラクトも構築し、同様にカルパイン3過剰マウスもそれぞれ作成中である。一方、カルパイン3欠損マウスは別グループによって既に作成されており、作成者から供与される。これらのカルパイン3と10過剰マウス(膵β細胞および骨格筋マウス)と欠損マウスを互いに種々の組み合わせで交配させ、「二因子動物」と「レスキュー動物」を開発する。現在膵β細胞特異的にカルパイン10を過剰発現させたマウスは、F2を獲得し、生理学的実験を進めているが、糖負荷検査時の初期インスリン分泌低下によると思われる血糖上昇が認められており、現在詳細に検討を加えている。カルパイン10ノックアウトマウスに関してはシカゴ大学と共同で進めているが、既にヘテロノックアウトマウスを獲得しており、現在ホモノックアウトを作成中である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Lynn, S. et al.: "Variation in the calpain-10 gene affects blood glucose levels in the British population"Diabetes. 51. 247-250 (2002)
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[Publications] Fullerton, S.M. et al.: "Geographic and haplotype structure of candidate type 2 diabetes susceptibility variants at the calpain-10 locus"Am. J. Hum. Genet.. 70. 1096-1106 (2002)
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[Publications] Ehrmann, D.A. et al.: "Relationship of calpain-10 genotype to phenotypic features of polycystic ovary syndrome"J Clin Endocrinol Metab. 87. 1669-1673 (2002)
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[Publications] Shore, A.C.et al.: "Association of the calpain-10 gene with microvascular function"Diabetologia. 45. 899-904 (2002)
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[Publications] Tonooka N. et al.: "High frequency of mutations in the HNF-1α gene in non-obese patients with diabetes of youth in Japanese and identification of a case of digenic inheritance"Diabetologia. 45. 1709-1712 (2002)