2001 Fiscal Year Annual Research Report
死戦期を伴う心停止ドナーのグラフト肝に生じる障害機序の解明とその予防法の確立
Project/Area Number |
13557103
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大河内 信弘 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (40213673)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小山田 尚 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (80302149)
土井 秀之 東北大学, 医学部・附属病院, 講師 (90188839)
藤盛 啓成 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (50238622)
川岸 直樹 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (00333807)
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Keywords | 肝移植 / 心停止ドナー / 核内転写因子 / サイトカイン / 接着分子 / プロテアーゼ |
Research Abstract |
A) 障害発生機序の分子レベルでの解析; 現在、ラットを用いて、死戦期を被った肝の虚血再潅流障害モデルにおける、i) NF-kappaB, AP-1などの転写因子の活性変化、MAPキナーゼの活性変化、c-junキナーゼ(JNK)やMAPキナーゼファミリーの上流に位置するMEKK-1やホモログのNIKなどの核内転写因子およびキナーゼ群の活性変化、ii)NF-kappaBにより誘導されるサイトカイン(IL-1, IL-2, IL6, GM-CSF, TNFなど)、ケモカイン、接着分子(E-selectin, ICAM-1, VCAM-1など)、NOS、Fas ligandなどの発現変化、iii)免疫応答や炎症反応の際活性化されるアラキドン酸代謝のkey enzymeであるホスホリパーゼA2活性変化を検討し、総合的に阻血再潅流障害の発生機序を分子レベルで解明している。以上に述べた生科学的検討に加え、微小循環を評価する目的で超微形態像も検討中である。 (B)死戦期を被った肝の虚血再潅流障害の予防法の開発; i)薬剤によるKupffer細胞機能(サイトカイン、ケモカイン分泌)の抑制効果、ii)protease-inhibitorの投与によるkinase activityの抑制による免疫応答や炎症反応の抑制効果について豚をの肝移植モデルで検討を行っている。
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