2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13557165
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
堤 定美 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (00028739)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玄 丞烋 京都大学, 再生医科学研究所, 助教授 (90283655)
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Keywords | 歯根膜 / ハイドロキシアパタイト / コラーゲン / 再生 / セメント質 |
Research Abstract |
歯根膜には様々な細胞が共存することがわかっており、これらの細胞の増殖・分化をコントロールすることでセメント質や歯根膜を含む歯周組織全般を人工歯根上に再生させることが可能と考えられる。そこで人工歯根上での歯根膜細胞の培養と機能発現について調べた。 EVAフィルムを種々の条件でオゾンガスに暴露(0.5g/h)し、酸化反応によりカルボキシル基を導入した。このフィルムを200mM CaCl_2/50mM Tris-HCl溶液(pH7.4)と120mM Na_2HPO_4水溶液に25℃で12時間、交互浸漬を繰り返すことにより表面にハイドロキシアパタイトを固定化した(HAP-EVA)。得られた基材上で歯根膜細胞を培養し、増殖や機能発現(アルカリ性ホスファターゼ活性など)について検討した。 オゾン処理によりカルボキシル基を導入したEVA上にはカルシウムやリン酸塩の固定化が可能であり、表面のカルボキシル基量、繰り返し回数に依存してハイドロキシアパタイトを固定化することができた。細胞増殖能に関しては、コラーゲンを固定化した表面が最も高く、HAP-EVA表面が最も低かった。アルカリ性ホスファターゼ活性は培養後2週間でHAP-EVA上で培養した時が最も高かった。また、骨芽細胞のマーカータンパクであるオステオカルシンの発現量が、HAP-EVA常で有意に高値を示した。これらのことから、播種した歯根膜細胞が骨芽細胞様に分化したことが考えられ、材料の改質により歯根膜細胞の機能発現をコントロールできる可能性が示唆された。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 松村和明, 堤定美他: "ハイドロキシアパタイト固定化器材上での歯根膜細胞の培養と機能表現"第6回日本組織工学会抄録集. 122 (2003)
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[Publications] Matsumura, K., Tsutsumi, S.et al.: "Surface modification of poly(ethlene-co-vinyl alcohol) : haydoroxyapatite immobilization and control periodontal ligament cells differentiation"Biomaterials. (in press). (2004)
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[Publications] Matsumura, K., Tsutsumi, S.et al.: "Trials toward the regeneration of periodontal tissue around titanium implant"The Sixth Annual International Conference and Exposition for the Tissue Engineering Society International (Abstract). (2003)
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[Publications] Azuma, T., Tsutsumi, S.et al.: "TMJ Movement Analysis of Real-Time Ultra High-Speed MRI"The 82^<nd> General Session of the International Association for Dental Research (Abstract). (2004)