ボリュームレンダリングを用いた歯科用手術・診断シミュレーションシステムの開発

2002 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 13557176
• Research Institution: Osaka University
• Principal Investigator: 荘村 泰治 大阪大学, 歯学研究科, 助教授 (10154692)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 中村 隆志 大阪大学, 歯学部附属病院, 助教授 (20198211) ; 高橋 純造 大阪大学, 歯学研究科, 教授 (80029149) ; 古郷 幹彦 大阪大学, 歯学研究科, 教授 (20205371) ; 吉田 篤 大阪大学, 歯学研究科, 教授 (90201855)
• Keywords: ボリュームレンダリング / バーチャルリアリティ / 歯科用手術シミュレーション / 三次元形状計測 / 口唇口蓋裂 / コンピュータ

Research Abstract

我々は三次元形状計測した歯列や顔面のサーフェスデータおよびCTで撮影した3Dボリュームデータをバーチャルリアリティによるハプティックデバイスを用い操作する事で、歯科独自の手術・診断支援システムを開発する事を目的として以下の研究を進めている。
(1)インプラント手術支援:ハプティックデバイスを用いた顎骨穿孔の疑似体験シミュレーション,および埋入位置決め用のステントのCAD/CAM法による作製法を開発し、臨床でほぼ満足できる精度のステントができるようになった。
(2)CT像の歯列部におけるアーチファクトの除去:CTで計測した頭蓋顔面や歯列データには、しばしば金属修復物に起因するアーチファクトが存在する。そこで、レーザ計測した顔面とCTで計測したバイトをインターフェースとして用いて,上下顎骨と上下歯列の位置を統合した。この方法によって,アーチファクトのある歯列部を除去し、歯列模型データで置き換えることが可能になった。
(3)CTによる歯列模型の3次元形状計測:我々はこれまでにレーザスキャナーを用いて歯列模型の3次元形状計測を行ってきた。しかし,レーザ計測では歯列模型を複数方向から分割計測し,合成することで死角部分を補う必要があり、その際の煩雑な作業や誤差などの問題点があった.一方,高精度マルチスライスヘリカル医療用X線CT装置を用いて歯列模型計測を試みたところ、精度、分解能は最新のレーザ計測装置よりは幾分劣るものの、計測および3次元構築3D化の容易さは遥かに優れていた。この3次元データは、矯正や外科手術に応用できる事が分かった。
(4)上記(2)と(3)からCTで撮影した骨,顔面,歯列石膏模型の3Dデータとレーザスキャナーで計測した顔面データを座標統合し、顎変形症の顎切り術のシミュレーションに利用できるようになった。

Research Products

• [Publications] Sohmura, T., Nagao, M., Sakai, M., Wakabayashi, K., Nakamura, T., Takahashi, J.: "Integration of 3D shape of face and dentition measured by laser scanner and simulation of deformation of data using virtual reality device., 4th Int. Congress on Dental Materials, (Honolulu, USA), 1. Nov"Trans. 4th Int Cong Dent Mater. 306 (2002)
• [Publications] Wakabayashi, K., Sohmura, T., Kitagawa, T., Kohara, H., Kogou, M., Nakamura, T., Takahashi, J.: "Application of haptic device for dental diagnosis and surgical operation., 4th Int. Congress on Dental Materials, (Honolulu, USA), 1. Nov"Trans. 4th Int Cong Dent Mater. 309 (2002)
• [Publications] Kusumoto, N., Sohmura, T., M., Wakabayashi, K., Nakano, T., Yamada, S., Nakamura, T., Takahashi, J.: "Application of virtual reality force feed back device for dental implant surgery., 4th Int. Congress on Dental Materials, (Honolulu, USA), 31. Oct."Trans. 4th Int Cong Dent Mater. 344 (2002)
• [Publications] Kojima, T., Sohmura, T., Wakabayashi, K., Kinuta, S., Nagao, M., Nakamura, T., Takahashi, J.: "Commputer-assisted dental cast analysis system used for the prosthetic treatment of malocclusion"J Oral Rehab. (accepted). (2002)