2003 Fiscal Year Annual Research Report
臨床判断能力を育成するためのデジタル教材の開発と成果の研究
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13557232
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
藤村 龍子 東海大学, 健康科学部, 教授 (90070763)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有田 清子 東海大学, 健康科学部, 講師 (00276875)
江川 幸二 神戸市看護大学, 助教授 (90276808)
雄西 智恵美 徳島大学, 教授 (00134354)
長瀬 雅子 東海大学, 健康科学部, 助手 (90338765)
中澤 博江 東海大学, 医学部, 教授 (20110885)
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Keywords | デジタル教材 / 臨床判断能力 / 看護診断 / 看護介入 / 看護基礎教育課程 / 事例学習 / 成人看護学 / ビジュランQ&Aシステム |
Research Abstract |
平成15年度は、平成14年度に実施した全国の看護系大学・短期大学(165校)を対象とした事例学習法の実態調査および聴き取り調査から得た適切なモデルを検討し、これを平成15年8月に開催された「日本看護学教育学会第13回学術集会」において演題「成人看護学における事例学習方法に関する実態調査」として、研究者グループで発表を行った。事例の種類は、消化器系が39例(31%)と最も多く、以下内分泌・代謝系31例(25%)、呼吸・循環器系17例(14%)で、この3者で7割を占めていた。また、事例学習を通じて学ばせたい概念や事象は、病態学が最も多く(92%)、看護過程(81%)、セルフケア(77%)、解剖生理(73%)、ライフスタイル(69%)薬理学、不安、栄養学、ボディイメージ、QOL、患者教育、ストレス・コーピング、ソーシャルサポート等が多かった。事例提供の方法は、紙上事例演習(65%)、VTR(14%)、模擬患者・モデル人形(9%)でデジタル教材については、調査に参加した大学においては、皆無に等しかった。 これらの調査からデジタル教材の必要性をさらに確信を得た研究者グループは、昨年度より引き続き、研究者代表が監修したVTR教材「慢性呼吸不全患者の看護事例」を活用し、ビジュランQ&Aシステム(医学映像教育センター)に中にin putし、臨床判断能力の基盤となる専門知識を活用しやすいように、設問と解答を用意する作業を行った。さらに、正しい判断をしたか否かをフィードバックできるようにVODサーバ・webサーバを利用したキーワード検索によって、病態生理学の知識を確認できることと、看護診断・看護介入の妥当性を確認できる解説が活用できるように、未完のソフトを完成させた。解説の妥当性については、本学の呼吸・循環器系の専門医に評価を受け、看護診断・看護介入に関してはメンバーで検討を重ねた。完成したデジタル教材を、研究者グループの看護学科在学中の3年生に適用し、臨床判断能力を育成するための教材として有効性についての評価を行ったこの成果の一部を、16年7月、日本看護学教育学会(山形市)において発表する予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 江川幸二, 藤村龍子, 村中陽子, 雄西智恵美, 有田清子, 長瀬雅子: "成人看護学における事例学習法に関する実態調査"日本看護学教育学会誌. Vol.13. 216 (2003)
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[Publications] 高橋奈津子, 佐藤幹代, 長瀬雅子, 小島善和, 藤村龍子, 雄西智恵美: "ゴードンの機能的パターンを用いた看護学生のアセスメントの傾向・特徴"日本看護学教育学会誌. Vol.13. 144 (2003)
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[Publications] 有田清子, 藤村龍子, 江川幸二, 村中陽子, 雄西智恵美, 長瀬雅子: "臨床判断能力を育成するためのデジタル教材の評価"日本看護学教育学会誌. (未完). (2004)
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[Publications] 長瀬雅子, 藤村龍子, 有田清子, 江川幸二, 村中陽子, 雄西智恵美: "成人看護学における事例学習に含まれる概念の特徴"日本看護学教育学会誌. (未完). (2004)