2001 Fiscal Year Annual Research Report
上気道感染症リスクをモニタリングする簡易型sIgA測定キット開発とその有効性の検証
Project/Area Number |
13558003
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
秋本 崇之 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (00323460)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤間 高雄 日本女子体育大学, 助教授 (60212411)
河野 一郎 筑波大学, 体育科学系, 教授 (00132994)
福林 徹 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (70114626)
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Keywords | 免疫 / 感染症 / スポーツ / 運動 / 局所免疫 / 唾液 |
Research Abstract |
本年度は以下の2点について研究を推進した. 1.sIgA測定キット開発のための企業との下打ち合わせ 2.上気道感染リスク評価における唾液中sIgAモニタリングの有効性の検証 【簡易型sIgA測定キットの試作】 当初,簡易型sIgA測定キットはELISAの原理を基本とし,スティック状の多孔性ポリマーに抗体を固相化するイムノクロマトの応用を考えていたが,本年度,6社の企業との下打ち合わせの結果,市場に広く流通させることはコスト的に困難であると判断するにいたった.スティックを検体(唾液)に浸すことにより,特異的にsIgAを結合させる.このため,現在では比濁法を応用し,低コストで簡易にsIgAを定量する方法を検討している. 【sIgAレベルと感染症の関係の検討】 唾液を定期的に採取すると同時に,上気道感染症の自覚的症状を記録し,sIgAレベルと感染症罹患に関係があるかどうかをブロスペクティブに調査するために3つの実験を行った.対象は大学サッカー選手,女子サッカー選手,大学剣道選手であった.大学サッカー選手の集団では,唾液の採取は毎日,2ヶ月間行った.その結果,sIgAの変動と上気道感染症の発症には一定の傾向が認められた.また,興味深いことにsIgAの変動とコンディションにも関連があることが明かとなった.
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