2003 Fiscal Year Annual Research Report
環境に配慮したこれからの反応染色衣料のあり方に関する研究
Project/Area Number |
13558007
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Research Institution | Otsuma Women's University |
Principal Investigator |
岡田 安代 大妻女子大学, 家政学部, 教授 (90118729)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
檜原 利夫 ダイスタージャパン株式会社, テクニカルセンター, 所長(研究職)
高野 梓 大妻女子大学, 短期大学部・家政学部, 助手
荻野 妙子 大妻女子大学, 家政学部, 助手
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Keywords | 反応染料 / アゾ染料 / アゾ-ヒドラゾン互変異性 / 耐光堅牢度 / 光退色機構 / 半経験的分子軌道法 / 光酸化 / フロンティア軌道 |
Research Abstract |
近年、核酸モデル物質の溶媒和に関する実験的・理論的研究が集中して行なわれ、PM3法も有効な方法として適用されている。初めに、このPM3法を改良したPM5法を用い、モデル染料としてOrange IとIIおよびスルホン酸基やOH基の置換位置の異なるそれらの関連化合物を選び、これらヒドロキシアゾ染料のアゾ-ヒドラゾン互変異性(AHT)を検討した。水相ではケト-エノール互変異性のケト型が安定であることから、AHTもヒドラゾン(H)型が安定になること、嵩だかのo-メトキシ基やo-スルホ基などの置換基を有するジアゾ成分は両相でアゾ(A)型安定の傾向を示すこと、これらの結果は従来のAHT解析の結果とほぼ一致するが、o-スルホ基を含む市販反応染料の場合に一部従来説と異なることが分かった。次に、Orange IとIIの解離及び非解離型のA型及びH型の気相と水相における安定性を前報と同様に検討し、酸解離平衡が存在する系では、解離型と非解離型異性体のAHTが共存する場合があるが、解離すると'common ion'として存在するという従来説も、少し修正して合理的に説明できることをピラゾリンアゾ染料の報告の修正解釈も検討し、これを実証した。 また、H酸系赤色反応染料の具体的問題点である汗耐光堅牢度の改良を目指し、この支配要因の解析する目的でH酸、色相は不鮮明であるが汗耐光堅牢度が良好なγ酸等15種のアゾ系反応染料について既報の3つの光化学特性を染色セロハンの特定条件下で調べ、それらの特性で綿織物上の反応染料の光退色機構を解析した。その結果、1)綿織物上の耐光堅牢度(等級)は、log(fk_0)とトリフェノジオキサジン系反応染料やバット染料も含め同じ直線関係をもつこと、2)アゾ系反応染料の光還元性は、f-値に比例し、光還元退色もT_1状態を経て生ずること、3)H酸系赤色アゾ染料は光酸化性(k_0)が小さく乾燥及び湿耐光堅牢度が優れている。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] T.Hihara, Y.Okada, Z.Morita: "Azo-Hydrazone Tautomerism of Phenylazonaphthol Sulfonates and their Analysis using the Semiempirical Molecular Orbital PM5 Method."Dyes and Pigments. 59(1). 25-41 (2003)
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[Publications] T.Hihara, Y.Okada, Z.Morita: "Reactivity of Phenylazonaphthol Sulfonates, their Estimation by Semiempirical Molecular Orbital PM5 Method, and the Relation between their Reactivity and Azo-Hydrazone Tautomerism."Dyes and Pigments. 59(3). 201-222 (2003)
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[Publications] T.Hihara, Y.Okada, Z.Morita: "Relationship between Photochemical Properties and Colourfastness due to Light related Effects on Monoazo Reactive Dyes Derived from H-acid, γ-Acid, and Related Naphthalene Sulfonic Acids"Dyes and Pigments. 60(1). 23-48 (2004)