2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13558042
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
垂水 浩幸 香川大学, 工学部, 教授 (80293900)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横田 裕介 京都大学, 大学院・情報学研究科, 助手 (70303881)
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Keywords | 仮想情報 / モバイル情報システム / コミュニティコンピューティング / データベース |
Research Abstract |
重畳型仮想システムとは、任意のデータ(仮想オブジェクト)に位置座標(経度、緯度)を付与し、現実世界における当該位置においてのみアクセス可能とするシステムである。アクセス制限によって、情報の希少性を演出して人々の興味を引くことを第一に狙っている。さらに、情報が局所性を持つことから情報が物理的実体であるかのような感覚を利用者に感じさせることができる。これにより、情報が移動したり互いに作用しあったりする魅力的な環境やアプリケーションを構築しやすくする。このようなシステムについてはかねてより提案しており、その有効性に対する期待は産学両面から評価を受けているところである。本研究課題では、重畳型仮想システムのアプリケーション例を製作し、被験者に利用してもらうことにより、重畳型仮想システムの利用者から見た魅力、使いやすさ、アプリケーション構築の容易性等を評価するとともに、実運用に基づいてサーバの性能についても評価を行うことを目的としている。 本年度は準備段階である。昨年度経済産業省「未踏ソフトウェア創造事業」において開発したシステムを改造し、来年度予定している評価実験に備えた。具体的には、香川県での評価実験を想定しているため、昨年度開発物件(東京都での利用を想定)の地図表示機能では情報量の少ない地方都市での利用に不適切である点を改造し、さらに通信会社の事情により通信の方式を前年度想定していたプッシュ式からプル式に変えざるを得ないため、この点も改造した。なお、京都大学から香川大学に研究代表者が異動したため、評価実験に協力する香川大学の学生への本システムに関する研修活動に相当の時間を要しており、実際のアプリケーション開発とテストは来年度に持ち越しとなった。来年度は実際のアプリケーション構築と評価実験を行う予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 垂水浩幸, 島野俊之介: "携帯電話版SpaceTagシステムの試作"情報処理学会マルチメディア、分散、協調とモーバイルワークショップ論文集. 495-500 (2001)
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[Publications] 垂水浩幸: "SpaceTagによる次世代放送モデルの提案"情報処理学会放送コンピューティング研究グループ第1回研究会研究報告. 38-45 (2002)
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[Publications] 岡田昌也, 吉村哲彦, 垂水浩幸, 守屋和幸, 酒井徹朗: "DigitalEE:分散仮想空間による協調型環境教育支援システム"電子情報通信学会論文誌 D-I. J84-D-I,巻、6号. 936-946 (2001)
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[Publications] Okada, M., Tarumi, H., Yoshimura, T., Moriya, K: "Collaborative Environmental Education Using Distributed Virtual Environment Accessible from Real Virtual Worlds"Applied Computing Review. 19-1. 15-21 (2001)