2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13558071
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
畑中 研一 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (70167584)
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Keywords | 生分解性ポリマー / 糖含有ポリマー / ポリアミド / シクロデキストリン / カルボキシメチル化 / マルトース |
Research Abstract |
マルトースをトシル化、アセチル化して、6,6'位にトシル基を有する誘導体とし、トシル基をアジド基へと変換し、テレフタル酸との重縮合によって、分子量1850のポリエステルを合成した。今後、アジド基をアミノ基に変換してから酸クロリドと重縮合を行うことによって分子量の増加を試みる。一方、ジ-O-カルボキシメチル-β-シクロデキストリンの簡便な合成方法を確立するために、様々な溶媒と試薬の検討を行った結果、水溶液中で水酸化カリウムとブロモ酢酸を用い、常温、短時間で反応した時に、最も効率良くジ-O-カルボキシメチル-β-シクロデキストリンが得られることを見出した。得られた化合物をHPLCおよびMALDI-TOFMSでモニターしながら、逆相カラムを用いて複数回精製することにより、目的とするジ-O-カルボキシメチル-β-シクロデキストリンを単離した。次に、ジ-O-カルボキシメチル-β-シクロデキストリンとヘキサメチレンジアミンとの重縮合を、水中および有機溶媒中で行い、それぞれ分子量2500と10000のシクロデキストリン含有新規ポリマーを得た。分子量の上らない原因としては、ジ-O-カルボキシメチル-β-シクロデキストリンの異性体が混在することに起因するシクロデキストリン同士の接近による立体障害などが考えられる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 畑中研一, 白石竜司, 鬘谷要, 奥山光作: "主鎖中にオリゴ糖鎖を有する芳香族ポリエステルの合成"日本化学会誌. 2002・1. 53-55 (2002)
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[Publications] 畑中研一, 栗原史恵, 久能めぐみ, 奥田章博, 粕谷マリアカルメリタ: "バイオインスパイアード糖質高分子による線維芽細胞増殖因子(FGF)の活性化"日本化学会誌. 2002・2. 155-158 (2002)
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[Publications] J.S.Klutts, K.Hatanaka, Y.T.Pan, A.D.Elbein: "Biosynthesis of D-Arabinose in Mycobacterium smegmatis : Specific Labeling from D-Glucose"Archives of Biochemistry and Biophysics. 398・2. 229-239 (2002)
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[Publications] M.C.Kasuya, H.Sugita, K.Okuyama, K.Katsuraya, K.: "Facile Synthesis of β(1→6)-Linked Gluco-Oligosaccharide Derivatives"Polymer Journal. 34・8. 618-620 (2002)
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[Publications] 畑中研一, 粕谷マリアカルメリタ: "糖質高分子"日本接着学会誌. 38・9. 334-339 (2002)
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[Publications] 畑中研一: "生体は糖鎖高分子をどのように認識しているか"化学. 57・6. 27-31 (2002)