2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13558104
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
今村 保忠 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (40201339)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 利彦 帝京平成大学, 情報学部, 教授 (60090528)
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Keywords | IV型コラーゲン / IV型コラーゲンゲル / 平滑筋細胞 / メサンギウム細胞 / メッシュワーク / ゲル / コラーゲン会合体 / V型コラーゲン |
Research Abstract |
本研究はIV型コラーゲンを細胞基質として用いた培養方法を確立し、あらたに開発することを目的としたものである。企業への培養基質の作成技術の供与も視野に入れていた。しかし、BSE問題の発生で、材料となるウシレンズカプセルの国内での入手が困難になったため、大量調整技術等の開発が実質上不可能になった。BSE未発生国からの輸入を行うことで研究の継続は可能で、下記のように、培養基質としての利用に進展が見られている。 1.IV型コラーゲン抽出方法の改良 ゲル化可能なIV型コラーゲンの抽出方法の改良を行い、ウシレンズカプセルから、これまでの約2倍の回収を可能にした。新しい方法で調製されたIV型コラーゲンは、酢酸処理に比べ若干のアミノ酸の修飾を受けているが、ゲル形成可能で、ゲル上では平滑筋細胞、メサンギウム細胞でメッシュワークが形成された。 2.IV型コラーゲンを用いた種々の培養方法 a.ハットゲル ガラスカバー上でIV型コラーゲンゲルを形成させたのち風乾すると、ゲルの周縁部から乾燥し、中心部のみにゲル構造を残した培養基質を作ることができる。中心部と周縁部では、物質的には同じながら、両者とも会合体ではあるがゲルか否かの構造のみが異なる。両部位で培養された平滑筋細胞の応答には顕著な差が見られた。細胞のメッシュワーク構造の維持に必要な因子に関して情報が得られた。 b.V型コラーゲンの利用 基底膜近傍にはV型コラーゲンが比較的多く存在する。IV型コラーゲンを用いた培養系にV型コラーゲンをさらに添加し、血管内皮細胞やメサンギウム細胞の応答の変化を調べた。培養条件の違いによって、細胞形態等に差が見られた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] TAKEMURA, Y., MIZUNO, K., IMAMURA, Y., HAYASHI, T.: "Preferential Liberation of Type V Collagen from Bovine Corneal Stroma by Limited Treatment with Proteases"CONNECTIVE TISSUE. 35. 133-139 (2003)
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[Publications] Kajimura, D., Takahashi, S., Yoshikawa, K., Hattori, S., Sado, Y., Imamura, Y., Hayashi, T.: "Non-helical type IV collagen polypeptides in human placenta"Biochemical and Biophysical Research Communications. 314. 11-16 (2004)