2003 Fiscal Year Annual Research Report
装着型人工腎臓を用いたバッグ交換を必要としない腹膜透析システムの開発
Project/Area Number |
13558118
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
峰島 三千男 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (50166097)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 博行 (株)ニプロ, 総合研究所, 所長
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Keywords | 医用化学工学 / ダイアライザ / 腹膜透析 / 透析液再生 / albumin / 腎不全犬 / 溶質除去効率 |
Research Abstract |
至適設計にもとづき、すでに試作した装着型人工腎臓を用い、水系で性能評価を行うとともに、新たに考案したBPDならびにそれにalbuminを浸透圧物質として添加した治療システムの溶質除去特性、除水特性、安全性等について検証した。 1)装着型人工腎臓の性能評価 装着型人工腎臓に近い試作モジュールを研究分担者服部博行の所属する(株)ニプロにてすでに開発しているが、その基本特性を水in vivo系にて検討し、改良を重ねた。実用性を考え、膜面積0.5^2のものを至適モジュールとした。 2)BPD実験 BPDシステムの基本的な溶質除去特性を把握するため、腎不全犬を用いたex vivo系にて検討を重ねた。すなわち、尿管結紮したイヌ静脈内へマーカー物質を含有させた試験液を注入し、定常確認後カテーテルを介した腹膜透析液の一部流出入を開始しBPDを施行し、開始後の血中濃度、腹腔内濃度の経時変化を調べた。得られた変化に対し体内物質移動モデルによるシミュレーション解析を行い、腹膜を介した物質移動係数を推算した。マーカー物質としてはurea, creatinine, vitamin B_<12>, inulin, myoglobin, albuminの6種を用い、drain流量、infusion流量などの影響について検討した。 3)albumin添加BPD実験 albuminを浸透圧物質として添加したBPDの溶質除去特性、透水性を、腎不全犬を用いたex vivo系にて確認した。albuminとブドウ糖の種々の組み合わせの影響について検討した結果、ブドウ糖濃度1.0%、albumin濃度10%の組み合わせが現実的に有効と考えられた。
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