2003 Fiscal Year Annual Research Report
ヴェローナの画家一門バディーレ家(14-16世紀)に関する包括的な調査研究
Project/Area Number |
13571004
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小佐野 重利 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (70177210)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
京谷 啓徳 九州大学, 大学院・人文科学研究院, 助教授 (70322063)
諸川 春樹 多摩美術大学, 美術学部, 教授 (40260921)
浦 一章 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助教授 (90203596)
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Keywords | ヴェローナ / バディーレ / 画家工房 / 聖堂壁画 / 地方美術 |
Research Abstract |
本年度の現地調査は、研究代表者および3研究分担者により多少滞在日程が異なるが、9月2日から13日の間に行なわれた。9月第1週目(1日から6日)の間に、ヴェローナ市内サン・テウフェミア聖堂に残るステーファノ・ダ・ヴェローナの大壁画(同聖堂側廊側の柱廊式玄関上部から剥離された壁画)とヴィチェンツァ近郊ティーネの教区聖堂、サン・ヴィンチェンツォ聖堂主祭室の壁画装飾の調査・写真撮影を実施した。この調査のうち、サン・ヴィンチェンツォ聖堂の壁画はミケリーノ・ダ・ベゾッツォの強い影響を受けた画家と、もう一人、ヴェローナとヴェネツィアの間で活動した画家の手になることが確認され、最終報告書で分担者京谷啓徳がその成果を執筆する予定である。 第2週(8日から13日)には、平成13年度に撮影したヴェローナ市立カステルヴェッキオ美術館所蔵作品のうち、撮影ネガ・ポジフィルムの質の芳しくない作品の再撮影とヴェローナ国立古文書館等における資料調査を行なうとともに、イタリア側研究協力者セルジョ・マリネッリ教授(ヴェネツィア・カ・フォスカリ大学)やキアーラ・リゴーニ氏(ヴェネト州美術歴史文化財局ヴィチェンツァ地区監督官)と意見交換および彼らの最終報告書掲載予定の原稿についての打ち合わせを行なった。また、研究代表者は滞在中にヴェローナ市立美術館の研究雑誌"Verona Illustrata" n.16(2003)に本調査研究の新知見に関する小論を入稿した。 本年度をもって海外学術調査は終了するため、帰国後、最終報告書作成に向け、一同鋭意努力し、目下(2月末)入稿作業に入っている。
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Research Products
(2 results)