2001 Fiscal Year Annual Research Report
生命科学の事業化における技術移転及びベンチャー・キャピタルに関する調査研究
Project/Area Number |
13572025
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
藤原 孝男 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (70173490)
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Keywords | 生命科学 / 技術移転 / ベンチャー・キャピタル / アメリカ:イギリス:ドイツ:アイスランド |
Research Abstract |
平成13年度から平成15年度の海外学術調査「生命科学の事業化における技術移転及びベンチャー・キャピタルに関する調査研究」において、初年度としての今年度は、研究実施計画に示したように、ゲノムの構造・機能解析、タンパク質の解析、バイオインフォマティックス、創薬の諸活動に関連するベンチャー、大学、TLO、そしてベンチャー・キャピタルに関して、米国、英国、欧州の技術移転・事業化のモデルと日本の事例とを概括的に比較することを行った。 すなわち、米国での調査では、7月に東海岸ではMillpore社、Princeton大TLO、Curis社、Harvard大TLO(非医学系)、Double Twist社、Quantum Dot社、Yale大TLO、西海岸ではUC BerkeleyのTLO、MitoKor社、Arena社の聞き取り調査をした。 9月には、アイスランドのdeCode genetics社、アイルランドのBioResearch Ireland、英国のUniversity of Cambridge(Centre for Technology Management)、University of Strathclyde発バイオベンチャーDrug Discovery社、Cambridge Science Park、同パーク内のPhogen社、同パーク内ベンチャー・キャピタルMerlin Biosciences、Chesterford Park内バイオベンチャーBioFocus社、11月には、ドイツのLion Bioscience社、IDEA社、そしてMicromet社、TLOのEMBL Technology Transferに対する聞き取り調査を行なった。 同年度内の国内の調査対象としては、中堅情報技術企業からスピンオフしたバイオ情報技術ベンチャー、タンパク質解析ベンチャー、大規模飲料企業のゲノム解析子会社、光工学の競点からバイオ技術を解析する開発型企業、PCRとは異なる独自のDNA増幅技術を開発する中小企業、たんぱく質解析を行う米国ベンチャーとJVを行う総合商社バイオ部門、再生医療ベンチャー、DNAからたんばく質を高純度で合成する大学発ベンチャーなど18社について聞き取り調査をした。 調査の一部成果は、6^<th> International Conference on Global Business and Economic Development,Bratislava,Slovakia、4^<th> McGill Conference in International Entrepreneurship,Glasgow,UK、R&D Management Conference,Dublin,Irelandなどの国際会議、研究・技術計画学会年次学術大会、日本中小企業学会全国大会、日本経営学会編経営学論集、組織学会研究発表大会などの国内学会全国大会等で報告した。そして「中小公庫マンスリー」に論文が掲載予定である。 また、関連する活動として、7・8月にドイツのTechnical University of Hamburg-Harburgから文部科学省平成13年度若手外国人研究者短期研究プログラムに基づき博士課程院生のChristian Muller氏を日独バイオ産業比較の研究を目的に所属機関で指導し、愛知県の(財)科学技術交流財団における平成13-14年度の「バイオベンチャー創業におけるビジネス・モデルの財務的評価に関する研究会」を計5回主催した。
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Research Products
(10 results)
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[Publications] 藤原孝男: "日本的バイオベンチャーの可能性:製造現場における改善の技能から開発・投資におけるリスク管理のスキル獲得へ"中小公庫マンスリー. 5月号(掲載予定). (2002)
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[Publications] Takao Fujiwara: "On a Founding Strategy of Biotechnological Start-up on Campus with International Partnerships: the Case of ViroMed Limited in Seoul National University"Proceedings in the Sixth International Conference on Global Business and Economic Development, Bratislava,Slovakia. November7-11(CD-ROM). 7 (2001)
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[Publications] 藤原孝男: "英国のバイオ・スピンオフ創出の知的クラスターについて:ケンブリッジ・サイエンス・パークを中心に"研究・技術計画学会第16回年次学術大会講演要旨集(東京大学). 10月19-20日. 293-296 (2001)
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[Publications] Christina Moller: "Comparative Study on the Emergency of the Biotechnology Industry in Germany and Japan"研究・技術計画学会第16回年次学術大会講演要旨集(東京大学). 10月19-20日. 432-435 (2001)
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[Publications] 藤原孝男: "産業創出における大学の役割について:バイオベンチャーへの技術移転を通して"日本中小企業学会全国大会報告要旨(豊橋創造大学). 9月27日. 19 (2001)
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[Publications] Takao Fujiwara: "On a Possibility of Global Strategy for Business Development at a Japan s Biotechnology Venture: the Case of Precision System Science Co."Proceedings of 4^<th> McGill Conference in International Entrepreneurship,Glasgow,UK. Sep.22-23. 450-461 (2001)
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[Publications] Takao Fujiwara: "An IPO Strategy of Spin-off from an Informational Corporation:the Case of Intec Web & Genome Informatics Corporation"Proceedings of R&D Management Conference, Dublin, Ireland. Sep.6-7. 169-175 (2001)
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[Publications] 藤原孝男: "技術経営の課題と可能性について:日本のバイオ・スタートアップ企業の創業状況に関する調査研究を基に"日本経営学会編『経営学論集 経営学の新世紀:経営学100年の回顧と展望』千倉書房. 第71集. 188-194 (2001)
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[Publications] 藤原孝男: "韓国における世界的バイオ・スタートアップでの基礎研究を事業化する経営戦略について:ソウル大学発ViroMed Limitedの場合"2001年度組織学会研究発表大会報告要旨(香川大学). 6月3日. 185-188 (2001)
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[Publications] 山口誠: "社会科学の学び方(科学技術入門シリーズ9)"朝倉書店. 164 (2001)