2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13572038
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Research Institution | Fukuoka University of Education |
Principal Investigator |
中里 亜夫 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (60044343)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
月原 敏博 福井大学, 地域科学部, 助教授 (10254377)
池谷 和信 国立民族博物館, 助教授 (10211723)
篠田 隆 大東文化大学, 国際関係学部, 教授 (20187371)
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Keywords | インド / 農村酪農(搾乳ウシ飼養) / 飼育変動の諸要因 / 村落共有地 / ラバリ牧畜民 / 交配種(HF)乳牛 / 酪農組合 / 移動牧畜 |
Research Abstract |
最終年度は過去二年間の研究成果を整理・まとめることを最大の目的とした。本年度の研究活動は、一つはワークショップ開催の打ち合わせを含む補足調査の為の現地(インド)訪問と二つ目は国内でのワークショップの開催、そして三つ目は、ワークショップをベースにした英文での最終報告書の作成とを主な目標とした。当初の計画通り実施できた。 一つ目は、代表者の中里がインドに赴き、当初予定の2名(IRMA関係者)に加えて新たに中央乾燥帯研究所(CAZRI)の主任研究員(Dr.S.K.Saha)、1名のワークショップ招聘を行うと共に、これらインド研究者3名と国内ワークショップの日程と研究内容を含めて打ち合わせを行った。 二つ目の国内ワークショップは、平成16年1月25日から27日にかけて国立民族学博物館を中心会場として実施した。前半は博物館を会場として研究報告、後半は滋賀県下(神愛酪農協同組合)をフィールドとして、現地の関係者を交え研究討議を行った。前半では、本研究課題である「インドにおける家畜飼育変動の諸要因に関する研究」に関する9人の報告を3つのセクションに分けて、英語での報告及び討論を行った。そして後半では、酪農組合員のうち、3戸の酪農家を訪問し、ヒアリングとその後組合本部でのヒアリングや討論を行った。このフィールド・ワークショップはインド研究者のみならず日本人参加者からも高い評価を得た。 三つ目は、英文での最終報告書の刊行である。国内ワークショップに参加し、報告した9名の研究報告を討論の場で指摘された諸点を組み入れ、書き直した論文を最終報告書に掲載することとした。その際には、特に日本人の英文校閲をカタール・シン(Singh, K)にお願いし、メールでのやりとりにより各自の研究論文のポリシュ・アップを図った。そして5月末刊行する予定である。 その他には、過去2年間、研究メンバーに入っていなかった中谷や中村のワークショップ等へ積極的な参加があった。特に研究報告をした中谷は、直後にインド再調査を行った。そして、昨年度の会計年度であるが、本プロジェクトの中間報告として『インドにおける家畜飼育変動の諸要因に関する研究』(邦文)の刊行した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 池谷 和信: "Historical changes in reindeer herding by the Chukchi and preservation of the identity"Senri Ethological Studies. 66. 269-278 (2004)
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[Publications] 中里亜夫編: "インドにおける家畜飼育変動の諸要因に関する研究"福岡教育大学教育学部. 184 (2003)
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[Publications] 池谷和信編: "地球環境問題の人類学-自然環境へのヒューマンインパクト"世界思想社. (2003)