2001 Fiscal Year Annual Research Report
モレーンで堰き止められた氷河湖の形成機構と拡大機構に関する研究
Project/Area Number |
13573004
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山田 知充 北海道大学, 低温科学研究所, 助教授 (50002100)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伏見 碩二 滋賀県立大学, 環境科学部, 教授 (10109358)
小林 俊一 新潟大学, 積雪地域災害研究センター, 教授 (70001659)
知北 和久 北海道大学, 理学研究科, 助教授 (70142685)
原田 鉱一郎 宮城県農業短期大学, 講師 (60331279)
西村 浩一 北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (10180639)
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Keywords | ネパールヒマラヤ / イムジャ氷河 / 氷河湖 / モレーン / デブリ被覆氷河 / 氷河末端氷崖 / カービング / 湖盆形態 |
Research Abstract |
平成13年10月上旬から〜11月下旬の期間約50日に亘って、東部ネパール、クンブー地域のイムジャ氷河湖について:(1)気象観測、(2)湖からの越流河川の水位・流量観測、(3)重力探査と時間領域電磁探査によるモレーンと湖とモレーン間の停滞氷河末端部の構造調査、(4)氷河湖の水温・濁度分布等の湖沼学的観測、(5)湖とモレーン間の停滞氷河末端部のマッピング、(6)氷河末端氷崖のカービングの観測、(7)湖の形態の観測等を実施した。一方、クンブー氷河群のうち、氷河湖のないローツェ氷河、クンブー氷河、氷河湖が形成されつつあると見られるゴジュンバ氷河を訪れ、デブリに覆われている氷舌部と氷河流出河川の形態を観測した。 平成14年2月上旬に2日間に亘って公開の研究集会を開催し、観測結果の発表と検討を行うと共に、今後の研究の進め方について打ち合わせを行った。本研究集会の報告書は本年度中に出版すべく準備中である。 イムジャ氷河湖が結氷している平成14年3月下旬から4月下旬にかけて、湖の結氷期でなくては観測が難しい湖盆形態と湖と接触する氷河末端氷崖喫水線下部の形状観測、及び昨年の観測についての幾つかの追加観測を実施する予定である。なお、ネパールの政治情勢の悪化が懸念されるため、本結氷期調査の機会に、来年度以降の現地調査の可能性を探るべく、ブータン王国地質局と折衝を開始する予定である。
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