2002 Fiscal Year Annual Research Report
東南アジアにおける2種類の新型ヒトマラリアの分子疫学的調査
Project/Area Number |
13576006
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
川本 文彦 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (40115556)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 政継 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (60195378)
近藤 高明 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (00195900)
松岡 裕之 自治医科大学, 医学部, 助教授 (10173816)
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Keywords | 国際研究者交流 / 新型四日熱マラリア原虫 / 新型卵型マラリア原虫 / マラリア / 遺伝子解析 / SSUrRNA遺伝子 / 野外調査 / ミャンマー:インドネシア:タイ |
Research Abstract |
ミャンマー、インドネシア、タイにおいてマラリア疫学調査を実施し、得られた四日熱マラリア原虫および卵形マラリア原虫野性株の遺伝子解析を行い、以下の結果を得た。 1.ミャンマーにおける疫学調査は、平成14年7月に中部のマンダレー管区ピンウールインおよびシャン州チャウメー、11月に北西部のラカイン州シドゥエ、平成15年1月に南部のタニンタリー管区コウトンで実施した。いずれの地域からも多数の新型の四日熱マラリア原虫に感染した患者が検出され、各々1〜3例の単独感染者を含んでいた。卵形マラリア原虫はシドゥエとコウトンから合計3例が検出された。 2.インドネシアにおける疫学調査は、平成14年8月、9月、11月、平成15年2月に東ヌサテンガラ州フローレス島・マウメレおよびラランツカで実施し、ここでも多数の新型の四日熱マラリアの感染患者が検出され、数例の単独感染者を含んでいた。卵形マラリアは、マウメレから1例が検出されたのみであった。 3.タイにおける疫学調査は、平成14年11月にミャンマー国境のサンカブリにおいて実施し、新型の四日熱マラリアの感染患者3名が検出された。卵形マラリア原虫の感染患者は検出されなかった。 4.東南アジア各地から検出された新型四日熱マラリア原虫と卵形マラリア原虫のSSUrRNA遺伝子を解析した結果、ミャンマーでの1例の卵形マラリアを除き、全て新型であることが再確認された。また、ミャンマーで得られた新型四日熱マラリア原虫の単独感染も、遺伝子診断法で単独感染であることが再確認された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] D.P.Mason et al.: "A comparison of two rapid field immuno chromatographic tests to expert microscopy in the diagnosis of malaria"Acta Tropica. 82・1. 51-59 (2002)
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[Publications] T.T.Win et al.: "Wide distribution of Plasmodium ovale in Myanmar"Trop. Med. Int. Health. 7・3. 231-239 (2002)
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[Publications] F.Kawamoto et al.: "Unusual Plasmodium malariae-like parasites in Southeast Asia"J. Parasitology. 88・2. 350-357 (2002)