2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13610006
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤田 正勝 京都大学, 文学研究科, 教授 (90165390)
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Keywords | 西田幾多郎 / 日本哲学 / 身体 |
Research Abstract |
本年度はまず、未整理の西田の原稿やメモ類の調査・整理を行うとともに、これまでの西田哲学研究の中で蓄積されてきた諸成果の収集を行うことに努めた。設備備品費および旅費は、当初の計画に沿って、この目的のために使用された。具体的には、東京大学などに赴き、詳しい文献調査と資料の収集にあたるとともに、必要な文献(欧米における諸研究を含めて)の収集・整備を行った。 以上の基礎作業を踏まえて、西田哲学の後期思想の成立過程、とくにその<歴史的身体>や<行為的直観>の思想の成立過程を発展史的に明らかにするために、基礎的文献の読解を進め、中期思想から後期思想への展開の必然性の解明に努めた。 その際、西田自身の思想の発展だけでなく、当時の西洋の哲学との批判的対決という観点、また西田が当時置かれていた思想状況や西田に向けられた批判との関わりという観点を視野に入れ、開かれたパースペクティヴのなかで西田の思想の発展、とくにその後期思想の成立プロセスを考察することを試みた。 2000年8月の北京での国際シンポジウムに引き続き、2001年9月には京都大学で、中国、韓国、ドイツの日本哲学研究者とともに日本哲学の今日的意義に関するシンポジウムを開催したが、そこで内外の日本哲学研究者と議論を深めることができ、研究のいっそう進展を図ることができた。
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