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2002 Fiscal Year Annual Research Report

カント哲学における判断と存在の関係について

Research Project

Project/Area Number 13610009
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

圓谷 裕二  九州大学, 大学院・人文科学研究院, 教授 (60227460)

Keywords『純粋理性批判』 / 超越論的弁証論 / 世界概念 / 反省的判断力 / 経験 / 存在 / カント / 普遍と特殊
Research Abstract

本年度の研究は、主として、カント哲学における判断と存在の関係に関する従来の研究を歴史的に跡づけた。
具体的には、第一に、カントの判断論が、理論哲学と実践哲学のそれぞれにおいて、どのように展開されているのかという問題について、考察した。そのために、カントの実践哲学における「判断と行為」の関係が、19世紀後半から20世紀前半にかけての新カント学派において、どのように受容され、また変容させられたかを研究した。それによって、科学主義的ないし認識論中心的な判断論が形成されるに至った経緯について考察した。それとともに、このように、実践哲学における判断論が、理論哲学における判断論に還元されてしまうことの背景とその問題点について考察した。
第二に、カント以後のドイツ観念論において、カント哲学における「判断と存在」の関係がどのように受容され、また、変容を被っていたのかについて、研究した。その中でも特に、ヘーゲル哲学において、カントの判断論がどのように解釈され、また、それがヘーゲル自身の哲学にどのような影響を及ぼしていたのかについて考察した。またさらには、シェリング哲学における芸術経験と存在論との関係を、カント哲学における実践哲学と美的判断論、さらには自然の目的論と比較しながら検討した。これらの研究によって、「判断と存在」との関係を、数学的自然科学的経験に還元する立場を批判するとともに、実践的判断や美的判断が、存在論に対してもつ意義について詳しく解明した。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 円谷 裕二: "近代哲学の射程-有限と無限のあいだ"放送大学教育振興会. 260 (2003)

URL: 

Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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