• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2003 Fiscal Year Annual Research Report

報酬の価値割引に影響を及ぼす心理学的諸要因の解明

Research Project

Project/Area Number 13610075
Research InstitutionAsahikawa Medical College

Principal Investigator

高橋 雅治  旭川医科大学, 医学部, 教授 (80183060)

Keywords意思決定 / 選択行動 / 時間割引 / 光トポグラフィー / 性格検査 / 認知的熟慮性 / 時間的展望 / Locus of Control
Research Abstract

本年度は、昨年度に得られた結果を新たな被験者において更に確認するために、新たな被験者において、被験者の性格要因が報酬の価値割引率に及ぼす効果に関する実験を行った。これらの実験の主な目的は、性格特性、報酬金額、被験者の母集団が報酬の価値割引に大きな影響を及ぼすかどうかという問題を解明することであった。被験者は、一般の学部学生のグループ(医学専攻学生、看護学専攻学生)、及び、社会人学生のグループであった。加えて、選択行動を行っているときの脳内の血流量の変化を光トポグラフィーにより測定するための予備実験も行った。
性格特性の実験では、昨年度までの実験と同様に、報酬の時間割引を測定するための反応用紙の冊子、および、認知的熟慮性尺度、時間的展望尺度、及び、Locus of Control尺度という3つの性格検査が配布され、それぞれに対して被験者が回答した。
実験の結果、以下の傾向が見いだされた。(1)被験者の母集団(学生と社会人学生)により割引率は異なり、社会人学生の方が割引率が有意に小さかった。(2)性格検査の結果による割引率の差異は見られなかったがLOC尺度(自分に関する事柄を自分で決定できると考える傾向)とは有意差の傾向が見られた。(3)報酬金額の効果は一貫して見いだされた。(4)社会人学生の効果には再現性が確認された。
脳内の血流量についての実験では、一貫した傾向は見られなかった。
これらの結果から、以下の仮説が提案された。(1)昨年度に得られた被験者の母集団(学生と社会人学生)による割引率の差異が本年度に行われた新たな実験においても、確認されたので、母集団の効果は一般性があると考えられる。(2)LOC尺度が高い(自分に関する事柄を自分で決定できると考える傾向が大きい)人は、目先の小さな報酬を選んで自分で投資する傾向があるために、時間割引がおおきくなるのかもしれない。(3)LOCに関連する他の性格特性と時間割引の間に相関関係がある可能性がある。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 高橋 雅治: "近赤外線分光法による高次脳機能の認知神経科学的解析"旭川医科大学フォーラム. 4巻1号. 25-29 (2004)

URL: 

Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi