2001 Fiscal Year Annual Research Report
聴覚障害児への手話導入とリテラシー獲得援助に関する実践的研究
Project/Area Number |
13610137
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
鳥越 隆士 兵庫教育大学, 学校教育学部, 助教授 (10183881)
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Keywords | 聴覚障害児 / 手話 / リテラシー / 国語 |
Research Abstract |
1,本研究は,聴覚障害児の手話使用と日本語のリテラシー(読み書き能力)獲得との関わりを検討し,あわせて手話を利用した学習教材の開発や指導法の検討を行うことを目的とする。 2,平成13年度はまず,手話を早期より導入している聾学校数校の小学部1,2年クラス(1クラスほぼ5名)を対象とし,国語科を中心に授業場面を参与観察し,学習活動における対話(教師と生徒や生徒同士)を詳細に記録した。 3,観察は対象児追跡法(特定の対象時児を追跡する)よって行った。1回の観察セッションを45分(1校時)とし,学期ごとに各児5回程度の観察資料を得た。 4,現在,得られた資料から生徒同士や教師と生徒との対話エピソードを抽出し,授業進行の時系列に沿ってどのような内容の対話が生じているか手話,身振り,音声語,キューサインなどがどのように使用されているか,それらがどのように文字や日本語文と結び付けられているかなどを詳細に分析をしつつある。 5,本年度はさらに,国語科での手話を利用した指導を進めるために,小学部1,2年の教科書単元からいくつかを選び,手話ビデオ教材の制作を行った。単元の日本語文を日本手話に翻訳するとともに,その手話文の語彙や文法の分析および指導計画案の試作を行った。 6,これらのビデオは,手話を導入している聾学校数校の学級で試用した。現在,使用の状況を調査中であり,今後,教師からのフィードバックに基づき,教材や指導計画を改善する予定である。
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