2001 Fiscal Year Annual Research Report
中学校の総合的な学習の時間を利用したストレスマネジメント教育
Project/Area Number |
13610146
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
岡安 孝弘 宮崎大学, 教育文化学部, 教授 (40224084)
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Keywords | ストレスマネジメント教育 / ソーシャルスキル教育 / 総合的な学習の時間 |
Research Abstract |
学校における,不登校,いじめ,暴力行為,非行等の問題の背景には,さまざまな問題が潜んでいると思われるが,児童生徒が日常の学校生活において経験するストレスに満ちた出来事にうまく対処できないために,心理的・身体的ストレス症状が高められ,不適応症状や問題行動が引き起こされている可能性がある。 そのような問題を解決するための方法のひとつとして,円滑な人間関係の形成の仕方や,さまざまなトラブル解決するための方法を生徒に教え,ストレスを自ら作り出さないような,そしてストレスに適切に対処していけるような生徒を育てるストレスマネジメント教育を,学校教育の中に体系的に組み込んでいく必要がある。 そこで,本研究では,公立中学校において,ストレスマネジメント教育を「総合的な学習の時間」の中に長期にわたって体系的に位置付けるための教育方法を開発することを主たる目的としている。 本年度は,ストレスマネジメント教育の一環として,特に人間関係上のストレスに対処していくためのソーシャルスキル教育を,総合的な学習の時間(計18時間)を利用して実施し,生徒の社会性の向上に一定の効果があることを見出した。また,来年度以降,ソーシャルスキル教育を含めた総合的なストレスマネジメント教育を,総合的な学習の時間に導入し,実践していくための指導法を開発するために,他大学のストレス研究者と情報および意見の交換をし,具体的な指導プログラムを作成しているところである。
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