2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13610164
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Research Institution | International Christian University |
Principal Investigator |
小谷 英文 国際基督教大学, 教養学部, 教授 (70093755)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 直子 桜美林大学, 文学部, 助教授 (90296400)
西村 馨 国際基督教大学, 教養学部, 助教授 (70302635)
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Keywords | 学級集団 / 攻撃性 / 教師応答構成法 / 心理教育 / アウトリーチ・インターベンション / 教師サポート・グループ・プログラム / 人格発達 / アイデンティティ・グループ |
Research Abstract |
平成13年度に引き続き、学校教育における「心の教育」のプログラムを開発しつつ、教育方法を支える技術と理論の追究を行った。目標は、1)『応答構成法』による教師の生徒および父兄との対話能力を高めるトレーニングプログラムの完成、2)学級集団を心の教育現場と見立てた学級集団精神療法の試みをベースにした学級集団介入のトレーニングプログラムの開発、そして3)教師サポートグループプログラムの開発にあった。 1)は、小谷・能他(2001)、小谷・中川他(2001)を踏まえ、教師自身のストレスと技術との関連の検討を継続し、方法論として安定した成果を出せるものへと精錬させた。 2)は、平成13年度(小谷他2001)より引き続き小学生を対象に行った『学級集団精神療法』の継続実践研究により、構造的、技術的方法を構成した(小谷他2003)。その結果、児童・生徒のグループに反応する敏感性とその影響力の大きさに関わる力学への焦点化が、教師によるグループカウンセリングの新たな技法展開を呼ぶものとなり、学会における実践技法の検討(西村・小谷2003)、教師によるグループカウンセリングのトレーニング法の展開へと導かれた(中川・西村2003,西村・2003)。 3)に関しては、教師を技術習得の場に導き、かつ相互に支え合い技術を高めるサポートグループの必要性を知らしめるというより大きな課題がこれより先にあることを痛感し、改めて現代の児童・生徒を理解するための人格理論および心理学的メカニズムを整理し、問題基盤の理解を共有する作業へと課題をシフトした。児童・生徒のキレる問題を軸に、その問題の荒れと収束の時期である青年期にまず焦点を当て、人格理輪の整備から入り(小谷2002)、平成13年度より引き続き、集中的な心理教育的グループ処方の構成と実験観察を繰り返し(小谷他2001、西川・西村2003)、具体的な収束の流れを生む力学を示した。その上で教師が心理教育を押し進める理論と技能を身につけるための展望を、将来のマニュアル作成を見込んで行った(小谷2002)。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 雨宮基博, 小谷英文: "学級集団への集団精神療法の適用(2)-潜伏期における攻撃性表現の意義"教育研究. 45(印刷中). (2003)
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[Publications] 橋本和典, 秋山朋子, 小谷英文: "「青年期アイデンティティグループ」の効果性の検討-男根性覇気の再内在化過程"広島大学保健管理センター研究論文集. 19(刊行予定). (2003)
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[Publications] 西村馨, 小谷英文(編): "思春期不登校児に対するグループアプローチ"International Journal of Counseling and Psychotherapy. 1(印刷中). (2003)
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[Publications] 西村 馨: "対話を作り出す鍵としての学級集団力動理解"教育研究. 45(印刷中). (2003)
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[Publications] 西川昌弘, 西村 馨: "日本人青年期同一性危機に関する集団精神療法・技法の変軸-短期集中多元統合アイデンティティ集団精神療法の事例から"International Journal of Counseling and Psychotherapy. 1(印刷中). (2003)
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[Publications] 中川剛太, 西村馨: "グループカウンセリングワークショップのプログラム構成と成果"教育研究. 45(印刷中). (2003)