2004 Fiscal Year Annual Research Report
共分散構造モデルの理論的全体像の教授法に関する研究
Project/Area Number |
13610169
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
豊田 秀樹 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (60217578)
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Keywords | 共分散構造分析 / 構造方程式モデリング / 一対比較データの解析 / 一般化可能性理論 / 項目反応理論 |
Research Abstract |
本年度は本科学研究の最終年度に当たるので,これまで進展させてきた研究の発表を学術誌に行うことを主たる活動内容とした.研究内容は以下の7つであった.(1)実験デザインに基づく一対比較データの解析:これまでの一対比較法は1次元尺度を構成することのみが目的であったが,ここではその対象がどうして高(低)尺度値になるのかについて実験計画法を統合して考察する方法を論じた.(2)大学における授業評価の信頼性:近年,大学にいて注目されている授業評価に関して,様々な観点からの信頼性の評価を行い,どのような条件がそろった場合に授業評価は有効であるかの考察を行った.(3)構造方程式モデリングによる一対比較データの解析:これまで分散分析の観点から論じられることの多かった一対比較データの解析をSEMの枠組みで再構築した.(4)被験者母数を用いた構造方程式モデリング:IRTにおいて項目母数が推定されている場合のSEMの分析法に関して新しい分析法を提案した.(5)分析-テストが複数の出題形式を含むときの項目母数の推定:近年注目されているIRTモデルは2値データを扱うものが主流であるが,現実のデータでは,多値や連続変数による評価も少なくない.そこでそれらの形式が混ざった場合の母数の推定方法に関して論じた.(6)SEMによる集団AHP:サティの提案したAHPモデルは,最終的に1つの決定がなされるようなモデルに関して有効であるが,消費者が製品を選択するような場面では有効に機能しない,本研究ではSEMを利用した集団AHPの手法を開発し提案した.(7)縦断的な知能検査データの行動遺伝分析:知能の遺伝規定性を縦断データの解析を行うことによって精査した.
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