2002 Fiscal Year Annual Research Report
児童の生活支援サービス提供過程における家族援助と適切な関わりに関する研究
Project/Area Number |
13610213
|
Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
鈴木 孝子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教授 (30030050)
|
Keywords | 家族 / 家族支援 / 社会的支援ネットワーク / 在宅基盤 / グループインタビュー / ニーズ |
Research Abstract |
1.グループインタビューによる「家族支援ニーズ調査」を対象を福祉、教育、保健分野の専門職に絞り、3ヵ所実施した。これで昨年実施した市民グループ4ヶ所と市民による支援グループ、2ヶ所、それに児童相談所、1ヶ所を合わせ、計10グループについて実施したことになる。それぞれについて市民対象では、(1)家族と認識する範囲、(2)家族支援ニーズ(困ったと思った経験)、(3)困ったとき助けてくれた人、またサービス(4)これから欲しい支援について尋ね、議論を展開した。また専門職対象では、(5)家族に対する専門的援助、(6)家族支援という視点から機関、組織における今後の課題、の2点を追加して質問した。 2.グループインタビューの結果、市民からは、「子預け」や「家事」が、緊急に必要になったときにニーズがあり、そうなる理由には自分や家族の病気等があること、医療保健サービスには、その点への配慮が欠けていること、心理的な支えや相談相手も同時にあって支えられることなど、大項目として7つのニーズがあげられた。それぞれのニーズについて、それが発生する理由を組み入れ整理し、次の3に述べる「家族支援ニーズ調査」の項目作成の資料とした。 3.K市の乳幼児と低学年児童をもつ市民を対象に「家族支援ニーズ調査」を実施し、356票のデータを収集した。これについては単純集計、クロス集計、一部因子分析を行い、東京の通勤圏にある人口30万余人のK市の一般市民が必要とするニーズの概要を把握した。今後、地域・在宅を基盤としたハイリスク家族への専門的対応プログラムを開発していくつもりだが、ハイリスク家族は、一般市民の困難に上乗せして自分の困難な問題に対処しなければならない。そこで、まず、市民の家族支援ニーズを押さえることから始めた。報告1〜3の成果については、「家族支援ニーズ調査報告書」として3月末に発刊予定である。
|
Research Products
(2 results)