2003 Fiscal Year Annual Research Report
理工系大卒者における教育から職業への移行の構造と過程に関する時系列的研究
Project/Area Number |
13610272
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
平澤 和司 北海道大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (30241285)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 高康 群馬大学, 教育学部, 助教授 (30291321)
山口 健二 岡山大学, 教育学部, 助教授 (90273424)
樽本 英樹 北海道大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (50271705)
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Keywords | 大卒者 / 理工系 / 就職 / 労働市場 / キャリア |
Research Abstract |
本研究のおもな目的は、理工系大卒者と職業とのマッチングにはいかなる構造があり、その構造が過去およそ30年間にどのように変化してきたか、さらにそれらが大学教育や就業後のキャリアとどのように関連しているか、を開らかにすることである。そのため昨年度末に、卒業生名簿の修正が直前に完了した首都圏に位置する国立大学工学部5学科の卒業生(1965〜94年卒業)2,101名を対象として郵送による質問紙調査を実施し、約58%にあたる1,216名から有効な回答が得られた。有効回答者の約46%は学部卒業後に、約46%は修士修了後に、のこりは博士進学後に就職しており、若年層の回収率が低いものの、所期の目的を達成するにはほぼ十分なデータであることがまず確認された。本年度はこのデータの分析を中心に、学科における推薦や就職支援に関する聞き取り調査をあわせて行った。その結果明らかになったのは、1.卒業または修了直後の就業先の実状について、指導教官はよく知っており、情報源としても信頼できたとするなど、文系と異なって就職に教官がふかく関与していること、2.活動期間が短いながらも約9割が希望する就職先に内定するなど大学推薦を中心にした方法が一定の成果を収めたこと、その一方で、3.大学推薦を受けない者も4割程度おり、就業後の職種が内定段階では6割の者が未定であること、4.転職が役員・経営者への到達に寄与すること、などこれまでほとんど指摘されてこなかった実態もあきらかになった。より詳細な分析結果は成果報告書で詳述する。
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