2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13610391
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
豊見山 和行 琉球大学, 教育学部, 助教授 (40211403)
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Keywords | 琉球王国 / 海運 / 漂流・漂着 / 古文書 / 奄美大島 |
Research Abstract |
最終年度の本年度は、研究成果の取りまとめを下記のように行った。 (1)琉球王国の海運および漂流・漂着に関する既刊史料のテキスト・データベース化を昨年度に引き続き継続した。 (2)未刊行史料(古文書)の収集とテキスト化を行った。八重山関係史料中から海運関係の史料の古文書である「八重山蔵元日帳方日記」および「大波寄揚候次第」の読解と入力を行った。さらに、日本へ漂着した琉球船の関係として「南部人海上漂流記(選録)」、「琉球人漂着記」、「琉球船漂着始末」の読解・入力を行った。王国末期における漂流・漂着関係に関しては、「琉球藩在勤来往翰」中から抽出・読解・入力を行い、これらを成果報告書に盛り込んだ。 (3)現地調査では、奄美大島へ赴むき、主に名瀬市立博物館において漂流・漂着関係の調査を行い、「南島雑話」の新たな異本から漂流関係を確認することができた。 (4)以上の作業から琉球列島における海運と漂流・漂着の事象は密接に関連していること、おおよその関係史料を把握することが可能となったことなどの成果を得た。しかし、なお埋もれた関係史料(例、現在非公開の「尚家文書」等)の存在が判明しており、今後それらの古文書調査によって、さらに研究の深化が期待される。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 豊見山和行: "島嶼性と海上交通からみた近世の琉球社会"別冊「環」. 第6号. 112-117 (2003)
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[Publications] 豊見山和行: "国王装束の歴史的背景"尚家継承文物調査報告書. 64-78 (2003)
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[Publications] 豊見山和行: "琉球・沖縄史の世界"日本の時代史18 琉球・沖縄史の世界. 18. 8-83 (2003)
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[Publications] 豊見山和行 編: "日本の時代史18 琉球・沖縄史の世界"吉川弘文館. 308 (2003)