• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2004 Fiscal Year Annual Research Report

中国明清時代の民間宗教と文化・社会構造

Research Project

Project/Area Number 13610427
Research InstitutionTOKAI UNIVERSITY

Principal Investigator

浅井 紀  東海大学, 文学部, 教授 (00102814)

Keywords西大乗教 / 皇姑井 / 長城舗 / 皇姑院 / 九蓮菩薩 / 還源教 / 呂尼 / 『普度新声救苦宝巻』
Research Abstract

本年度は明代の民間宗教結社、西大乗教についての研究・調査をさらに続けた。
(1)西大乗教を中心に、天津図書館を中心に、民間宗教の経典である宝巻を収集した。特に、天津の研究者が所蔵していた多数の宝巻、古書商が所蔵していた明代末期に刊行された還源教の宝巻の「六部六冊」を入手した。さらに、最近中国で作成された、羅祖の五部六冊を入手した。五部六冊は羅教の経典であるが、中国の民間において依然として作成され、使われていることが確認できた。これにより、西大乗教と還源教・羅教の主要な宝巻はほぼ手に入れることができた。
(2)山東省済南市長清区(旧長清県)において西大乗教の教祖呂尼の遺跡を調査。逝去の地長城舗において、皇姑院の遺跡と石碑の断片の拓本を収集。呂尼の墓が有ったとされる場所を調査した。さらに、長清県の皇姑井村の呂家湾に行き井戸と碑文を調査し、現地の古老に皇姑井にまつわる伝説を聞く。この調査により、西大乗教の『普度新声救苦宝巻』に見られる、呂尼が長清県の長城舗で亡くなったとする記事が忠実であることが確認できた。また、その碑文から長城舗の皇姑院には西大乗教の教徒が来て呂尼を祭っていたことも明らかになった。『普度新声救苦宝巻』では、呂尼は陜西省西安の王寿村で生まれたことになっているが、皇姑井村にたいする調査により、この村が呂尼の誕生地である可能性が出てきた。このことはさらに検討する必要がある。
(3)長清県の五峰山の道観において、明朝の万暦帝の生母李太后を九蓮菩薩として祭った堂宇と碑文を発見した。これにより、西大乗教の保護者として深いかかわりを持っていた李太后と、九蓮菩薩に関する信仰の内容を理解する重要な史料を売ることができた。
これらの成果は近い将来、研究書においてまとめて論ずる予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2004

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 明代西大乗教の教義形成2004

    • Author(s)
      浅井 紀
    • Journal Title

      東海大学紀要(文学部) 第81輯

      Pages: 1-18

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi