1930年代メキシコにおける日本エビトロール漁業と日・墨・米三国関係に関する研究

2001 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 13610448
• Research Institution: Shizuoka University
• Principal Investigator: 杉山 茂 静岡大学, 情報学部, 助教授 (60303525)
• Keywords: 環太平洋研究 / 国際関係史 / 日米関係史 / 日本・メキシコ関係史 / メキシコ・アメリカ関係史 / 移民史 / 漁業経済史 / エビ漁業

Research Abstract

2001年9月日本水産大学、北海道大学水産学部および北海学園大学経済学部において調査を行った.日本水産大学では、竹内正一・木原興平・森永勤・根本雅生各氏の協力によって、メキシコにおいて水産学校設立に尽力した松井佳一・山下利得氏関係者・遺族の手掛かりを得るとともに、メキシコにおける研究協力者の名前を得た.また、トロール漁業の歴史や操業方法の概要を得た.北海道大学水産学部では若干の資料を複写し、北海学園大学においては経済学部教授古林英一氏より資料の提供や、長崎・下関における資料収集および調査に必要な情報を得るとともに、水産経済学における知見を得た.
2002年2月〜3月にかけての米国における調査では、とりわけ米国国立公文書館において、1939年から1940年代にメキシコ政府に派遣された米国漁業ミッションの活動の全容を示す資料を見出し、複写を行った(Records of the Fish and Wildlife Service, Technical Assistance Files, Record Group 22).その他、コロンビア大学バトラー図書館において第二次世界大戦中の米国対ラテンアメリカ経済協力政策の中心人物であったNelson A. Rockefellerのオーラル・ヒストリーを読み、議会図書館では内務省長官であったハロルド・イッキース文書を、カリフォルニア大学バークレー校バンクロフト図書館では、メキシコ政府要人のオーラル・ヒストリー等を用いて調査を行った.
また、設備・備品関係では、資料のデジタル化を進めるために、コンピューターとマイクロフィルムをデジタル化できるフィルムスキャナーを購入した.