2003 Fiscal Year Annual Research Report
Usage-Based Modelによる他動性モデルの認知言語学的対照研究
Project/Area Number |
13610557
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西村 義樹 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (20218209)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坪井 栄治郎 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (40180046)
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Keywords | 認知言語学 / 他動性 / 態 / メトニミー |
Research Abstract |
今年度の研究目的の一つは、非典型的他動詞文及び関連構文を分析し、中立的な事象把握においては事象に繰り込まれることのない項が事象に関与するものとして扱われるという現象について理論的な考察を行うことことであった。他動的事象としては非典型的ながら様々な面で他動的事象の特徴を示す現象に着目することで、典型的他動的事象には表れづらい言語間の事象認知モデルの異なりをより良く捉え、そこに表れている普遍的側面を浮かび上がらせつつ、これまでの先行研究で見逃されてしまっていた他動性現象の新たな動作原理を抽出することを目指した。これについては、受影性と他動性という、従来相反するものと想定されていたものが、必ずしもそうではないことを、日本語の迷惑受身の分析を連して論じた「雑誌論文」の2番がその成果である。また、他動性現象を換喩の観点から分析することをさらに進めて行った。これは「雑誌論文」の1番と5番がその成果である。 今年度は最終年度に当たるので、まとめとしての一般的な他動性モデルについての理論的考察を行い、理論モデルの基礎固めを行った。具体的には、まず主語概念の再検討であり、これは「雑誌論文」の3番がその成果である。これと対になる形で述語概念の再検討も行い、この成果は「雑誌論文」の4番である。さらに、態と他動性一般についての再検討も行い、「雑誌論文」の6番としてその成果を発表した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Yoshiki Nishimura: "Conceptual Overlap in Metonymy"Current Issues in English Linguistics. 165-190 (2003)
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[Publications] 坪井栄治郎: "受影性と他動性"言語. 32・4. 50-55 (2003)
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[Publications] 西村義樹: "主語をめぐる文法と意味"朝倉日本語講座 文法II. 6. (2004)
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[Publications] 坪井栄治郎: "述語をめぐる文法と意味"朝倉日本語講座 文法II. 6. (2004)
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[Publications] 西村義樹: "換喩の言語学"レトリック連環. (2004)
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[Publications] 坪井栄治郎: "態と他動性"シリーズ認知言語学. 4. (2004)