2002 Fiscal Year Annual Research Report
パストンレターズにおける完全版電子コーパス化の製作に基づく書記素の研究
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13610592
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
小原 平 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (10266603)
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Keywords | the Paston Letters / late Middle English / Corpus Linguistics / graphology / electronic text / grapheme / XML / JPEG |
Research Abstract |
昨年に引き続き、テキストのXMLフォーマットでの書き込みを継続。2002年4月の英語コーパス学会で作業の経過を報告し、電子コーパスとしてのXMLの持つ可能性と課題について述べた。XMLはタグ名を自由につけられることから、相互利用という点で障害が出てくる。早い時期の標準化が必要であり、ここではthe Cely Letters等も含めた中世書簡集コーパス全般に付けることが可能なタグ名の試案を公開して、その共通利用を提案した。この内容は2003年3月発行予定の『英語コーパス研究』10号に掲載される。また昨年までに購入したthe Paston Lettersのマイクロフィルムを画像ファイル化し、コーパスへのリンク化を図った。さらにこの画像を利用して<s>と<w>に関するallographsの分析を行い、XMLファイルへのタグ付けを行った。この作業から得られたデータに、さらにいくつかの書記素の分析結果を加えて、2003年5月の日本英文学会で報告する。ここでは書き手の違いの割り出し作業を検証する。コーパス全体のXML化は完了したが、タグの追加を検討しており、その結果を同年7月のLeeds大学でのIMC大会でThe Paston Letters in XML-A new style for the electronic medieval textというセッションを主催し、報告する。ここではXMLコーパスの有用性を実証することを目標に掲げ、具体例としてThe Paston Lettersを取り上げ、文字と文法の2つの側面から得られるデータをもとに言語学的な分析を加え、その結果を発表する。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 小原 平: "The Identity of Margaret Paston in her Letters and Papers"Essays on English Language and Literature. No.32. 7-17 (2002)
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[Publications] 小原 平: "The Paston LetterのXML版 corpusの作成とその課題・問題点"英語コーパス研究. 第10号. (2003)
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[Publications] アンドレア・ホプキンズ著 森本英夫監修 小原平, 浅香佳子他訳: "中世を生きる女性たち"原書房. 348 (2002)