2001 Fiscal Year Annual Research Report
認知的スケールとその言語的反映に関する理論的・実証的研究
Project/Area Number |
13610655
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田窪 行則 京都大学, 大学院・文学研究科, 教授 (10154957)
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Keywords | スケール / 比較 / グレーディング / ところ / いまごろ / 認知的マッピング / カウンターパート / メンタルスペース |
Research Abstract |
本研究は、スケール(ある対象の量に関する属性を表すことのできる要素の全順序集合)および、グレーディング(スケールにおける値の選択)、比較(同じスケールにおける複数の値に対する関係の設定)という人間の認知的装置とその言語形式による表示方法の関係を研究することを目的とする。本年は、以下の研究を行った。 来年度以降の研究準備のため日本語における形容詞、程度に関わる動詞、名詞の記述的研究のサーベイを行い、形状形容詞のスケールに関するデータを収集した。 時間のダイクシス「今ごろ」に関する関する解釈を記述するために、認知スケールとカウンターパートの概念が本質的に関わることを明らかにした。この結果を用いて、日本語条件文とモーダルの助動詞に関する新しい知見を得た。この結果を国際認知科学会で発表した。また、場所の名詞「ところ」が関わる認知スケールの表示方法を考察した。以上の成果の概要をアリゾナ大学東アジア学科、ソウル大学言語学科、カリフォルニア大学ロスアンジェルス校で講演した。
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[Publications] 南雅彦: "言語学と日本語教育II"くろしお出版. (2001)
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[Publications] 梅田博之教授, 古稀記念, 韓日語文学論叢 刊行委員会: "韓日語文学論叢"太学社. 1363 (2001)
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[Publications] 野田尚史: "岩波講座 日本語の文法4 『複文と談話』"岩波書店. 250 (2002)
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[Publications] Li, Yen-Hui: "Functional Structure(s), Form and Interpretation : Perspectives from East Asian Languages"Curzon(印刷中).
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[Publications] 大堀壽夫: "シリーズ言語科学 言語情報科学 第II期 認知言語学2:カテゴリー化"東京大学出版会(近刊予定).