2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13610660
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Research Institution | fukuoka university of education |
Principal Investigator |
杉村 孝夫 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (60083234)
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Keywords | 宮古諸島方言 / 来間島方言 / 音声・音韻 / 用言の活用 / 助詞・助動詞 / 屋号 |
Research Abstract |
南琉球、宮古諸島方言に属する来間島方言の話者は60代以上の数十名のみであり、中年層以下の数十名はすでに標準語との中間方言に移行している。 2001・2002年度の2年度にわたり、70・80代の話者から音声・文法と語彙の一部を聞き取り、記述した。全戸のヤーヌナ(屋号)についても、各戸の配置図とともに記録した。 音声面の特徴は、5母音の他、摩擦的操音を伴う狭口中舌母音が存在すること。広口母音も無声化が起きること。子音では、両唇無声摩擦音、両唇有声摩擦音がある。また、[f、m、v]は成節子音となる。これらの特徴は、例えば、平良市内ではほとんど失われてしまった宮古島方言の古い相をよく残している。 文法面では用言の活用、助詞・助動詞、可能表現を文例とともに記述した。 2年目には音声・文法の特徴を反映する項目について7名の話者の発音をデジタル録音し、ビデオ撮影を行った。併せて、わらべ歌と来間島の由来談話も収録した。これらの録音・ビデオはこれまでに行われたことは無く、来間方言の重要な資料となる。既に収録済みの、他の宮古諸島方言の録音・ビデオ(池間・狩俣・大神・伊良部等)とあわせて視聴することにより、宮古諸島方言の相を総体的に比較考察することができる。
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