2001 Fiscal Year Annual Research Report
生物資源の持続可能な利用に関する原則および基準の研究
Project/Area Number |
13620036
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
磯崎 博司 岩手大学, 人文社会科学部, 教授 (40106597)
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Keywords | 持続可能な利用 / 生物資源 / 法原則 / 基準 |
Research Abstract |
今年度は、主に、関連条約の締約国会議および各種委員会の議事録を入手し分析を行った。また、国内外における各種国際会合を活用して、主な参加者と論議を交わしまたはヒヤリングを行った。 森林保全管理に関する持続可能性に関しては、新たに設置された国連森林フォーラムにおいて、森林条約を視野に入れて検討が進められている。その過程では、持続可能性を確保するための一手法として地元参加型の森林管理が提唱され、そのための基本原則を明らかにすることが求められている。 また、生物多様性条約の下の「生物遺伝資源の入手およびその利用から生じる利益配分」に関する作業部会において、生物遺伝資源の持続可能な利用のための制度が検討されている。そこにおいては、生態系の保全、生物遺伝資源の管理、知的財産権の保護、伝統的知識の保護、人権保障、先住民の権利の保護、貿易管理、公衆参加の保証などの要素を含めて総合的に対応することが求められている。 他方、持続可能性の確保との関係で予防原則が求められる場合が増えてきており、より詳細な基準や手続きを示すことが必要とされている。 次年度は、これらの新たな動向に注意を払いつつ、生物資源の持続可能な利用に関する法原則ならびに基準および指標を明らかにする予定である。
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