2002 Fiscal Year Annual Research Report
フィリピン地域社会経済の学際的研究-行為主体と制度的粋組の相互作用を中心として-
Project/Area Number |
13630068
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
西村 知 鹿児島大学, 法文学部, 助教授 (20253388)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川中 豪 アジア経済研究所, 地域研究第一部, 研究員
鈴木 伸隆 筑波大学, 歴史人類学系, 講師 (10323221)
川田 牧人 中京大学, 社会学部, 助教授 (30260110)
長坂 格 新潟国際情報大学, 情報文化学部, 講師 (60314449)
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Keywords | フィリピン / 地方 / 制度 / 行為主体 |
Research Abstract |
西村はイロイロ州において農村調査を継続して行った。昨年度の調査対象は主に貧困層であったが、今年度は比較的裕福な世帯を対象とした。その結果、農村の成長要因と阻害要因を特定することができた。また、イロイロ市内の統計資料機関で関連資料の収集をおこなった。川田はセブにおけるラジオ聴取の様態を調査するとともに、ラジオを含むメディアの規制に関するKBPの制度的側面を検討、考察した。KBPラジオコードは、メディアの社会的責任、放送内容の公平性や倫理性の確保などの側面で、制度的規制が公的性格を帯びる。その一方で「フィリピン文化」の称揚などの文化政策に携わる面では、必ずしも拘束力を発揮せず、リスナーが個人的にメディアと関わる姿が明らかとなった。鈴木はマニラ首都圏において、資料収集をフィリピン大学や国立図書館などで行なった。とくに1930年代までの米国軍政文書、および新聞・雑誌記事などを重点的に当り、その結果、米国植民地統治下におけるミンダナオ島の政治的・文化的な支配の実態に関わる1次資料を入手することができた。川中は予算策定過程に関する資料収集および専門家・関係者への聞き取りのためマニラでの現地調査を実施した。また、現地新聞のデータベースを活用し、関連する新聞記事の収集整理を行った。長坂はマニラ市及びラグナ州において、イロコス地方出身者への聞き取り調査を行い、地方出身者の都市における企業活動の実態を把握した。現地調査と並行する形で、東南アジアの都市化に関する諸文献の収集検討を行った。そうした作業を通して、地方出身者を農村と海外に広がるネットワークの中に位置づけた形での都市論の再構築の必要性が明らかとなった。
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Research Products
(2 results)