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2002 Fiscal Year Annual Research Report

アメリカ労働運動と日本人移民

Research Project

Project/Area Number 13630090
Research InstitutionOkayama University

Principal Investigator

黒川 勝利  岡山大学, 経済学部, 教授 (10127558)

Keywords日本人移民 / 労働運動 / シアトル
Research Abstract

本年度の調査、研究によって得た知見は以下のようなものである。
1.合衆国の太平洋岸北西部における最初の重要な日本人移民労働者組織は、阿部豊治や佐々木勝成によって1906年に結成された日本人労働組合である。この組合は労働者請負業者に対抗して鉄道労働者の権利を守ろうと努力し、また機関紙「同胞」を発行したがあまり成功しなかった。その後1915年頃に佐々木勝成を事務局長として同一名の組織が結成された。この組織が真正の労働者組織であるかどうかは疑問である。なぜならその会頭、副会頭には労働者や活動家ではなく実業家が就任している。しかしながらこの組織は、争議、事故などの際に日本人労働者を代表する形でアメリカ労働団体に働きかけ、その排日傾向を緩和するために多大の努力を払った。ワシントン州の白人労働団体がカリフォルニア州の労働団体に比べるとかなり早い時期に排日運動を停止した理由の一部は、このような北西部在住日本人の努力に求められる。
2.20世紀初頭のシアトル・タイムズ紙を管見し、日本人と労働運動との関係について言及している記事を吟味した。その大半は白人労働運動の日本人移民排斥に関連した記事であった。しかしながら一部に、日本人労働者が賃上げを求めてストライキに入り、あるいは組合を結成した事件に関する記事があった。また日本人労働者とギリシア人・イタリア人など他の少数民族集団との対立をうかがわせる記事も含まれていた。
なお、以上の知見をまとめて『岡山大学経済学会雑誌』の34巻4号に研究ノートとして発表した。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 黒川勝利: "20世紀初頭の合衆国北西部における日本人労働運動(研究ノート)"岡山大学経済学会雑誌. 34巻4号. 25-33 (2003)

URL: 

Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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