2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13630159
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Research Institution | Momoyama Gakuin Univeristy |
Principal Investigator |
佐々木 宏 桃山学院大学, 経営学部, 教授 (80268482)
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Keywords | 組織間関係 / ITマネジメント / B to B |
Research Abstract |
本研究の主目的は、1999年に米国で実施したB to B型組織間関係のアンケートを日本で実施し、日米でのIT革新の共通点や相違について明らかにするところにあった。具体的には、次の3つのテーマがあった。 1.B to Bの採用フェーズ:M.E.ポーターが明らかにしたサプライヤーや顧客からの一般的な競争圧力要因とB to Bの採用圧力はどのような関係であるのか。 2.B to Bの普及フェーズ:いかなるメカニズムでB to Bが普及するか。とくにプロアクティブ型企業とリアクティブ型企業での普及メカニズムにはどのような違いがあるか。 3.B to Bによる取引依存性の変化:電子商取引によって、サプライヤーや顧客との取引依存性はどのように変化するのか。 日本の卸売業者、605社(3,000社に調査表を送付、回答率20.2%)のデータを分析した結果、次の2つの知見が得られた。まず、採用フェーズと取引依存性の分析から、日米に共通する卸売業者の基本ビジネスモデルが導出された。卸売業者は、サプライヤー側、顧客側からB to B採用圧力を受け、それはB to B採用後も継続する。B to B採用圧力とは、環境に付加された新しいタイプの交渉力になることがわかった。次に、普及フェーズの分析から、基本ビジネスモデルにフィットする方策としてのB to B戦略は日米の卸売業者で異なっており、米国では顧客側の取引パートナー拡大戦略、日本ではサプライヤー側の取引深耕戦略がそれぞれ有効であることが明らかになった。両国の相違は、技術環境と経営環境の違いによるところが大きく、日本の卸売業者の戦略は、eマーケットブレースとの戦略的競合を避けつつ、卸売業者本来のもつ強みを生かす戦略と考えられた。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 佐々木, 宏: "卸売業者を取り巻く経済環境とIT戦略"桃山学院大学総合研究所ワーキングペーパー. No.25. 1-23 (2001)
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[Publications] 佐々木, 宏: "Efficiency & Effectivenessをめぐる一考察"オフィスオートメーション学会誌. Vol.22 No.4. 46-51 (2002)
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[Publications] 佐々木, 宏: "ソフトウェア業界にみるIT活況と不況の二面性"オフィスオートメーション学会誌(情報系). Vol.23 No.2. 50-56 (2002)
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[Publications] 佐々木, 宏: "B to B型組織間関係とITマネジメント"第29回日本経営システム学会 全国研究発表大会 予稿集. 41-44 (2002)
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[Publications] 佐々木, 宏: "B to B型組織間関係とITマネジメント"桃山学院大学総合研究所紀要. Vol.28 No.2. 1-15 (2003)