2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13630164
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
小田切 純子 滋賀大学, 経済学部, 教授 (70127009)
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Keywords | 医療 / サービス / コストマネジメント / 韓国 / 原価計算 |
Research Abstract |
本年度の研究計画にしたがって、以下のような研究を行った。 ・フィールド・スタディ 韓国では医療経営管理・医療マーケティング等、医療に関する経営学・商学の研究が活発に行われており、わが国に較べて、そうした領域の研究者も多いようである。8月と11月にそれぞれ4〜5日、ソウルと釜山へ渡航し、面接調査ならびに資料収集を行った。朴在麟教授、金大元教授、鄭亨助教授(いずれも東亜大学校)、および朴昌式教授(高神大学校)をはじめとする韓国側の研究者から、韓国の医療保険制度、医療経営の考え方等についてのレクチャーを受けた上で、韓国における医原経営のコストマネジメント実施の状況に関するインタビュー調査を実施した。米国で実際に適用が進められている活動基準原価計算は、やはり韓国でも検討されていた。また、韓国に於いては病院の経営管理者として医師ではない経営管理専門家をおくケースが多いが、そうした専門家でふるPan Soo Sea氏(KWANGHYE GENERAL HOSPITAL)に面会し、同病院の原価計算システムの説明を受けた。それ以外にも韓国の研究者の来日時に、新潟経営大学および西南学院大学等で追加のインタビューを行い、また張貴淑氏(釜山映像高等学院)を通じて、韓国における医療経営分野の研究論文の収集を行い、それらについては日韓翻訳ソフトを使用して邦訳した。しかし、咋年の書籍の翻訳(外注)に比較すると不明部分が多く、これついては、次年度、・英韓の翻訳ソフトを入手して再翻訳する必要があると考えられる。 介護の領域のフィールド・スタディについては、MOヒューマンサービス(株)の代表である奥野悦也氏、近畿福祉大学のそま山貴要江氏にインタビューし、同社の事業所「トント」を見学した。この領域のコストマネジメントは未発達であり、まずコスト意識の醸成が必要である。 両領域とも、さらに調査をすすめたうえで、最終年度のまとめに入る。
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