2002 Fiscal Year Annual Research Report
ジーゲル保型形式の様々な持ち上げに付随するケッヒャー・マース級数の研究
Project/Area Number |
13640003
|
Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
桂田 英典 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (80133792)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 雄之 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (30287982)
山崎 教昭 室蘭工業大学, 工学部, 講師 (90333658)
竹ヶ原 裕元 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (10211351)
|
Keywords | Maass zeta function / Eisenstein series / standard zeta function / special values / pull-back formula / Ikeda-Miyawaki lift |
Research Abstract |
1.1変数尖点形式fの池田リフトのケッヒャー・マース級数の具体的な公式を以前に得ていたが、そこに現れるfに付随するあるデイリクレ級数の特殊値の代数性について結果を得た。 これは、2002年9月ルミニーで行われたシンポジウムで発表した。 2.研究目標の一つとした宮脇リフトのケッヒャー・マース級数についてはいくつかの具体例を計算したが、一般的な結果が得られなかった。 3.昨年、Garrett-Boechererによるジーゲルアイゼンシュタイン級数の引き戻し公式,伊吹山による微分作用素、および研究代表者によるジーゲル級数の明示公式を用いて次の場合に保型形式のスタンダードゼータ関数の特殊値を精密に求めたが、今年はそれを拡張した: (1)作年は素数レベルの副合同部分群に関する偶数重さの1変数尖点形式のスタンダードゼータ関数を指標でひねったものを扱ったが、今年は2個の素数の積をレベルとするものや、奇数重さの時も扱った。 (2)種数2でレベルが1のジーゲル尖点形式のスタンダードゼータ関数。 (1)の場合は今までもいろいろなアルゴリズムが知られていたが、今回の方法はそれらのどの方法よりも有効と思われる。これに関しては、2003年2月の浜松におけるシンポジウム、および3月早稲田大におけるシンポジウムで発表した。また、(2)の結果は斉藤・黒川リフトのような特別な場合を除いてはおそらく初めてのことと思われる。 4.レベルがpのp進整数環上の半整数対称行列による表現の局所密度の有用と思われる式を導いた。この式は次の2つのことに応用があると思われる。 (1)昨年、長岡昇勇氏(近畿大)と共同で種数2の$P$進アイゼンシュタイン級数が真の保型形式になることを示したがその高次元の場合への拡張。 2)昨年、R. Schulze-Pillot氏(Saarland Univ.)と共同でテータ級数へのヘッケ作用素の作用を研究したがその一般化。
|
Research Products
(8 results)
-
[Publications] H.Katsurada: "Special values of the standard zeta functions"Galois Theory and Modular Forms. (to appear). (2003)
-
[Publications] H.Katsurada: "A remark on the coincidence of Hecke eigenforms"Comm. Math. Univ. St. Pauli. (to appear). (2003)
-
[Publications] T.Asai: "On the number of cocycles for dihedral groups"RIMS Kokyuroku. 1251. 70-82 (2002)
-
[Publications] 竹ケ原 裕元: "置換表現の数え上げと母関数"第47回代数学シンポジウム報告集. 5-16 (2002)
-
[Publications] T.Okazaki: "Numerical results for the dam problem in two dimensional case"GAKUTO Intern. Ser. Math. Appl.. 17. 291-305 (2002)
-
[Publications] N.Kenmochi: "Global attractors for multivalued flows associated with subdifferentials"Proc. of the 4th European Conference. 248. 135-144 (2002)
-
[Publications] N.Yamazaki: "Attractors for non-autonomous multivalued evolution systems generated by time-dependent subdifferentials"Abstract and Applied Analysis. 7. 453-473 (2002)
-
[Publications] M.Baker: "Automorphisms of X_0^*(p)"Journal of Number Theory. (to Appear).