2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13640071
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
森本 徹 奈良女子大学, 理学部, 教授 (80025460)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 肇 名古屋大学, 多元数理, 教授 (30011612)
待田 芳徳 沼津工業高等専門学校, 助教授 (90141895)
石川 剛郎 北海道大学, 理学研究科, 助教授 (50176161)
木曽 和啓 愛媛大学, 理学部, 教授 (60116928)
阿賀岡 芳夫 広島大学, 総合科学部, 助教授 (50192894)
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Keywords | サブリーマン構造 / サブリーマン多様体 / フィルター付き多様体 / サブリーマン接触多様体 |
Research Abstract |
これまでフイルター付き多様体上の幾何構造について一般理論を展開してきたが,近年サブリーマン構造などの具体的な幾何構造に対してその一般理論を適用しながらより詳しい研究を進めている.特に,サブリーマン多様体の研究では2003年1月に重要な発見があった.すなわち,幾何構造に対する森本の一般理論をサブリーマン構造に適用し,「生成条件(Hormander条件)と1次近似一定の条件(ある種の正則性の条件)を満たすサブリーマン構造に対してカルタン接続を構成することができる」という定理を得た.従来サブリーマン構造の曲率というべき不変量については,ごく限られた特殊な場合を除きほとんど何も分かっていなかったが,この定理によりサブリーマン構造の不変量が付随するカルタン接続の曲率から一斉かつ完全に得られることになるのである.今年度はこの定理を中心に研究を進めた.特に,1.サブリーマン接触構造について前述のカルタン接続を用いてその曲率を詳しく調べた. 2.さらに,この曲率を,カルタン接続を経由しないで,線形接続からより直接的に導入すること,そしてそれを解析的な研究に役立てることについて,Schrodinger InstituteのA.Capと共同研究を進め,まだ部分的ではあるがいろいろな成果を得ている. 3.等質なサブリーマン構造の自己同型群について研究を進め,特に,その群の次元がとり得る最大次元に達するとき,自己同型群のリー環を決定して,同型類は3つに分かれることを証明した.さらにこの自己同型群を持つ単連結なサブリーマン多様体を決定した.これにより全年度からのこの問題に完全解決が得られた. 4.「1次近似一定」の条件が満たされない非推移的な構造に対しても系統的に不変量を構成するために,"一般化されたカルタン接続"の理論を建設中である.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Y.Agoaoka, E.Kaneda: "A lower bound for the curvature invariant P(G/K) associated with a Riemannian symmetric space G/K"Hokkaido Math.J.. 33. 153-184 (2004)
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[Publications] G.Ishikawa: "Perturbations of Caustics and Fronts"Banach Center Publications. 62. 101-116 (2004)
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[Publications] G.Ishikawa, S.Janeczko: "Symplectic bifurcations of plane curves and isotropic liftings"Quarterly Journal of Mathematics. 54. 73-102 (2003)
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[Publications] H.Sato, T.Ozawa: "Conformal Schwarzian Derivatives and Differential Equations"Proceedings of "Geometry, Integrability and Quantization". Coral Press. 271-283 (2003)
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[Publications] H.Suzuki, H.Sato: "Symplectic analogue of Singer's theorem"Proceeding of the 2003 Nagoya conference. (発表予定).