2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13640098
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田中 一之 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70188291)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤間 陽二 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30272454)
竹田 雅好 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30179650)
森田 康夫 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20011653)
山崎 武 大阪府立大学, 総合科学部, 助手 (30336812)
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Keywords | 2階算術 / WKLo / 超準的手法 |
Research Abstract |
集合論をベースにして行われることが多かった超準的方法による議論を,2階算術の弱い体素,とくにWKLoやRCAoの周辺で再検討することが,本研究の主な目的である.WKLoは,コンパクト性の議論を付加した計算可能数学の緩やかな形式化と考えることができ,数学の多くの定理がそこで証明できることが知られている.田中と山崎は,S.Simpsonの協力の下で,ある形の定理の族に対して,WKLoにおける証明からケーニヒの補題の使用を取り除くための一般的な方法論を発見し,それに関する応用や改良について研究した.また,田中と山崎は,実数上の線形代数などの計算に関した定理のほとんどがRCAoで成り立つことを確認し,それをもとにして田中は坂本伸幸との共同研究により,ヒルベルトの零点定理など実数や複素数の多項式に関する諸定理をRCAoで導くための方法を得た.その方法では,量化記号消去定理に基づいて実数と複素数の構造に関する充足関係を定義することがポイントになるが,他方自然数についての充足関係を導入するためには構造が再帰的飽和であることが必要十分であることがわかっている.さらに,山崎は直観主義論理に対する強完全性定理がWKLoで証明できないことを示した. 山崎と坂本は,WKLoの高階算術への拡張について研究すると共に,WKLoの多くの変種についてその無限列版の強さを調べた.例えば,WWKLの無限列版はWKLと同値であることが示された.田中は彼らの無限列版の研究をヒントに,2階算術における選択公理の種々の変種について,その強さを比較する研究を行った.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] S.Simpson, K.Tanaka, T.Yamazaki: "Some conservation results on weak Koenig's lemma"Ann. Pure Appl.Logic. 118. 87-114 (2002)
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[Publications] T.Yamazaki: "Reverse mathematics and completeness theorems for intuitionistic logic"Notre Dame J. Formal Logic. (印刷中).
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[Publications] 田中 一之: "超算術的選択公理HACとその仲間たち"京大数理解析研講究録. (印刷中).
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[Publications] T.Yamazaki: "Reverse mathematics and weak systems of 0-1 strings for feasible analysis"Reverse Mathematics 2001. (印刷中).
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[Publications] 田中 一之: "数の体系と超準モデル"裳華房. 270 (2002)