2002 Fiscal Year Annual Research Report
領域分割法・最適制御の積極活用による流れ、電磁場・音場、連成系の問題解明
Project/Area Number |
13640102
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Research Institution | Ryutsu Keizai University |
Principal Investigator |
河原田 秀夫 流通経済大学, 流通情報学部, 教授 (90010793)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水藤 寛 岡山大学, 環境理工学部, 助教授 (10302530)
腰越 秀之 千葉大学, 工学部, 助教授 (70110294)
中村 正彰 日本大学, 理工学部, 教授 (00017419)
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Keywords | 流体方程式 / 波動方程式 / 仮想領域法 / 領域分割法 |
Research Abstract |
本年度の研究に於いて特に留意した点は実戦的研究であった。つまり大学医学部の臨床における治療方法の改善や医療機器企業の現場で行われている製品開発への数理解析的手法に基ずく具体的寄与を図ることであった。現場担当者との討論、資料の提供を受け、(1)既設の数理モデルの修正、(2)修正に起因した基礎方程式の変更、(3)新しい方程式系の解法に適切なアルゴリズムと数値計算法の開発等を行った。具体的には以下のとうりである。 1.脳脊髄液流動解析に関する研究 千葉大学医学部放射線医学教室と共同で、脳脊髄液動の数値的再現に関する研究を行った。脳脊髄被の流動解析は脳脊髄神経系における多くの病態を理解し、治療方針を決定するために重要であると共に、現在は侵襲的方法によって行われている脳圧の測定を非侵襲的に行うことが出来る様になる可能性を秘めている。本研究では、領域分割法を適用して半透膜等を含んだ複雑な脳脊髄液腔における流動を計算するための数理モデルを構築し、具体的な形状に応じた数値計算を進めている。 2.超音波機器内の音場解析に関する研究 超音波機器の設計においては、異なる抵抗を持つ物質の境界での抵抗整合を図る目的で、境界形状を最適化することが試みられている。これは、機器の高精度化を目指したもので、実現すれば多くの方面で有益な結果をもたらすことが期待されている。本研究では、この最適形状を数値計算によって決定するために必要な音場の計算方法について、領域分割法を用いた手法を開発している。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 水藤寛, 河原田秀夫: "仮想領域法による脳脊髄液流動シミュレーション"京都大学数理解析研究所講究録. 1265. (2002)
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[Publications] H.Kawarada, H.Suito: "Waves and Tidal Flat Ecosystems"Springer Verlag. 158 (2003)