2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13640104
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
笠原 勇二 お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (60108975)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 裕亮 お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (10220667)
小杉 のぶ子 東京海洋大学, 海洋工学部, 助教授 (20302995)
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Keywords | ブラウン運動 / 逆正弦法則 / Bessel過程 |
Research Abstract |
・ブラウン運動は最も代表的な確率過程のひとつであり、その性質は非常に詳しく研究されているが、逆正弦法則はその中でも最も良く知られたもののひとつで、正側滞在時間の分布が逆正弦分布になることを主張している。これは多くの分野で興味のある定理である。本研究では、ブラウン運動を拡張した一般の拡散過程について同様な性質を調べた。一般の拡散過程の場合に正側滞在時間を具体的に求めることは出来ないが、分布の原点付近での漸近挙動が、拡散過程のスピード測度の原点付近での漸近挙動と対応していることを昨年度までに証明したが、本年度はスピード測度が遠方にて指数オーダーで増加するような場合について正側滞在時間の漸近挙動を求めた。これは2次のBessel過程に近いクラスで、再帰的ではあるがほとんど一時的に近い境界的な確率過程であるという面白いクラスである。証明の主たる手段は指数型タウバー型定理で使われるアイデアである。結果はPeriodica Math.Hungaricaにて出版予定である。 ・独立同分布確率変数の和に関する極限定理は確率論ではもっとも基本的かつ古典的な問題である。線形な正規化で意味のある極限が出てくる場合は、各確率変数の裾の部分の確率(tail probability)が正則変動変動であることが必要十分であり、またその極限分布は安定分布となることがよく知られている。本研究ではそれに含まれない場合でtail probabilityが緩慢変動の場合にどうなるかを調べた。この場合は線形な正規化では退化した極限分布しか出てこないが、ある非線形な正規化を行うとフレシェ分布に収束することが知られている。本研究ではその関数型定理を証明した。昨年度は1次元の場合を扱ったが、今年度は多次元化を考えた。証明の方法は点過程の方法に指数型タウバー型定理の証明のアイデアを組み合わせたものである。
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Research Products
(4 results)