2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13640160
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
勘甚 裕一 金沢大学, 工学部, 教授 (50091674)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 秀一 金沢大学, 教育学部, 助教授 (20162430)
一瀬 孝 金沢大学, 理学部, 教授 (20024044)
土谷 正明 金沢大学, 工学部, 教授 (50016101)
藤解 和也 金沢大学, 工学部, 助教授 (30260558)
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Keywords | Hardy's ineguality / Paley's inequality / Hardy space / Hausdorff operatol |
Research Abstract |
当該研究課題に関する平成14年度の研究実績の概要は,次の通りである.円環上の実ハーディー空間に属する関数のフーリエ級数展開を考える.その,フーリエ係数の絶対自乗和をアダマール間隙に渡って取った総和は収束し,その和は元の関数の実ハーディー空間のノルムで押さえられる.これは,ペーリーの不等式として知られるものである.我々は,平成13年度の成果として,この不等式をヤコビ多項式の作る直交関数系へ一般化した.そこで得たヤコビ多項式に関するリプシッツ型の評価が,古典的なハーディーの不等式をヤコビ多項式展開へ拡張することを許す事が分かった.つまり,円環上の実ハーディー空間に属する関数のうち偶関数からなる空間を考える.この空間に属する関数を,正規化して普通のルベーグ測度に関し正規直交系としたヤコビ多項式から作られる関数系に関しフーリエ展開する.このとき,このn番目の係数をnで除した値の全てのnに渡る総和は収束し,その和は元の関数の実ハーディー空間のノルムで押さえられる.我々が得た定理は,古典的なハーディーの不等式を含むものである.この成果は学術雑誌に投稿中である. さらに,関数に対しそのフーリエ変換を総和核を使って総和した物の逆フーリエ変換を対応させる作用素を,その総和核を持つハウスドルフ作用素と言う,我々はすでに,その総和核にいくつかの条件を置く事によって,ハウスドルフ作用素が指数を0と1との間に持つ実ハーディー空間上で有界となることを示している.この結果をフーリエ変換の代わりにハンケル変換を使う事により一般化することを研究中であり,成果が得られるのも間近と考えている.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 勘甚裕一: "直交関数系の調和解析"数学(岩波書店). 55・1. 55-71 (2003)
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[Publications] Y.Ogura: "Convergence of local type Dirichlet forms to a non-local type one"Annlales de l'Institut Henri Poincare Plobabilites et Statistiques. 38・4. 507-556 (2002)
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[Publications] T.Ichinose: "The propagator of the radial Dirac equation"J. Math. Phys.. 43・8. 3963-3983 (2002)
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[Publications] D.Fan: "Romarks on Lifflewood-Paley functions and singular integrals"J. Math. Soc. Japan. 54. 565-585 (2002)
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[Publications] S.Sato: "Multilinearlized Lifflewood-Paley operators"Scientiae Mathematicae Japonica. 55・3. 447-453 (2002)
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[Publications] K.Ishizaki: "Riccati differential equations with elliptic coefficients II"Tohoku Math. J.. (印刷中).