2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13640186
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
西尾 昌治 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90228156)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
正岡 弘照 京都産業大学, 理学部, 教授 (30219315)
今吉 洋一 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30091656)
佐官 謙一 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70110856)
下村 勝孝 茨城大学, 理学部, 助教授 (00201559)
鈴木 紀明 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (50154563)
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Keywords | 平均値の性質 / 放物型方程式 / 熱方程式 / ポテンシャル論 / 掃散測度 / ペアノ核 / グリーン関数 / 最大値の原理 |
Research Abstract |
本年度は,当該研究の2年目であり,熱方程式に代表される放物型方程式に関し昨年度の調査研究によって明らかになってきた問題点を中心に研究を進めた. まず,平均値の性質に関連した問題では,分担者の鈴木紀明を中心に研究を進め,特に,平均値の性質により定まる領域の決定および平均値の性質を満たす密度関数の存在について考察した. そして,多様体上のcaloric morphismの理論に関しては,分担者の下村勝孝と共同研究をすすめ,その特徴付けに関する結果が得られ,近々論文として発表予定である.またcaloric morphismをもつ多様体の決定に関して,下村を中心にして研究を進めている. また,放物型微積分方程式を通して,熱方程式とラプラス方程式の統一的な取り扱いをすることは本研究課題で最も重点をおいているところであるが,本年度の研究によって関数解析的手法の有用性が明らかになり,今後の研究が期待される.最後にマルチン境界については,分担者の正岡弘照が,リーマン面上で詳細な研究を展開中である.
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[Publications] T.Ikegami, M.Nishino: "Q-compactification of harmonic spaces and the Choquet simplex"Osaka Journal of Mathematics. 39・4. 931-944 (2002)
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[Publications] M.Nishino, K.Shimomura: "A characterization of caloric morphisms between manifolds"Ann. Acad. Sci. Fenn. Math.. (発表予定).
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[Publications] D.Partyka, K.Sakan: "On Heinz's inequality"Bull. Soc. Sci. Letters. Lodz. (発表予定).
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[Publications] G.Nakamura, N.Suzuki: "Polynomial solutions to boundary-value problems of the heat equation"Bull. Aichi. Inst. Tech.. 37. 33-38 (2002)
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[Publications] N.Suzuki: "Mean value property for temperatures on an annulus domain"RIMS kokyuroku. 1293. 168-174 (2002)
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[Publications] H.Masaoka, S.Segawa: "Harmonic function on finitely sheeted unlimited covering surfaces"Journal of the Mathematical Society of Japan. (発表予定).